マレーシア検察、不正流用主導は「ナジブ前首相」

2019/8/28 18:04
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【シンガポール=中野貴司】マレーシアの政府系ファンド「1MDB」を巡るナジブ前首相の汚職事件の新たな公判が28日、クアラルンプール高裁で始まった。検察側は冒頭陳述でナジブ被告が1MDBの「全権を有していた」と指摘した。巨額の不正流用の実行役とされた実業家のジョー・ロー被告については「ナジブ被告の分身で鏡像だった」と述べ、ナジブ被告が実質的に不正流用を主導したと強調した。

28日、クアラルンプールで、出廷するナジブ被告=ロイター

冒頭陳述によると、ナジブ被告らは多数の実態のない会社を設立したり、不要な資産を購入したりして、1MDBから複数回にわたって不正に資金を引き出した。その一部を中東の王族からの寄付に偽装しようとした。1MDBからの不正流用は総額で約23億リンギ(約580億円)にのぼり、ナジブ被告はマネーロンダリング(資金洗浄)など25の罪で起訴された。

検察側は今後多数の証人を呼び、複雑な資金の流れを裏付ける予定だ。ナジブ被告側は一貫して罪を否認しており、公判でも反論する見通しだ。

2018年5月までマレーシア首相だったナジブ被告は1MDBを巡る在任中の不正流用で同年7月、初めて逮捕、起訴された。起訴件数は42にのぼる。1MDBの元子会社を舞台とした汚職の公判は4月に始まった。

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