2019年9月22日(日)

AIでどんな課題を解決したい?
金丸恭文・フューチャー会長兼社長 経営者編第5回(9月2日)

未来面
2019/9/2 2:00
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これからの企業経営にIT(情報技術)投資が不可欠なのは言うまでもありません。とりわけAI(人工知能)は産業構造から働き方、人々の日々の生活まで社会全体に幅広いインパクトを及ぼすことが確実です。しかし、まだ形としては見えづらいし、AIを駆使したどの分野のどんな技術やサービスが優れているのか、その指標となる「格付け」なども確立されていません。

ただ、逆にいえば、そんな混沌とした状況だからこそ、今がチャンスなのです。無名の人材が画期的なアイデアで一躍世界に名を轟(とどろ)かせる存在になり得るとも言えます。読者の皆さんがAIに何を期待しているのか、AIを使ってどんな課題を解決したいと考えているのか。ユニークな考えや具体的な提案を伺いたいと思います。

昨今、日本がIT分野でインドや中国に後れを取っていると無邪気に指摘する声を耳にすることがありますが、私に言わせてもらえば「誰がそんなこと言っているの?」「その人の心の中がネガティブ(否定的)になっているからでは」と反論したい気持ちです。

AI(人工知能)のイメージ

AI(人工知能)のイメージ

確かに、日本のプログラミング教育はこれから本格的に始まる段階ですし、理系の学生の割合が3割という低水準の現状も問題です。だからといって、もはや出遅れたとあきらめるのではなく、それらを改めれば良いのです。

産業界を見ると、後れを取っているのは個々の日本人のリテラシー(理解・応用力)ではなく、企業の方ではないかと思います。日本企業の旧来の価値観はもはや世界のマイノリティー(少数派となっているにもかかわらず、相変わらず、古いビジネスモデルにしがみついています。権限移譲を伴う世代交代は進まず、そのことがネックとなって、本来必要な発想の転換も行われていません。

フューチャーは経営とITをデザインする企業として30年の歴史を刻んできました。今最も力を注いでいる分野はAIです。全社員が入門編からベーシック、スタンダードへと段階的な研修を重ね、現在ではAIの目利きのできる人材を次々に世に送り出しています。世界のテクノロジーの動向をリアルタイムで把握し、AI活用の案件においても、ジャンル別に、どの国の誰が最も先進的な取り組みをしているのかを回答できる体制を整えています。

現在の日本は少子高齢化や地方の衰退、インフラの老朽化など成熟した社会が抱える問題をいくつも抱える「課題先進国」と言われます。ただ、こうした課題を解決できなければ意味がないのです。日本は「課題解決先進国」になるべきだし、我々はその一助として、社会に貢献したいと願う若者が数多く集い、情熱を持って問題に取り組む集団でありたいと考えているのです。

金丸恭文・フューチャー会長兼社長の課題に対するアイデアを募集します。投稿はこちらから。

金丸会長兼社長は経済同友会の論客として注目され、2013年から当時の内閣府規制改革会議で農協改革の先頭に立ち、16年に発足した政府の未来投資会議ではAIやロボットの活用による「第4次産業革命」の推進役となる民間議員を務めてきました。

最近では、文部科学、総務、経済産業の3省が取り組む小学校総合学習におけるプログラミング教育(20年度開始)の支援事業にフューチャーがトヨタ自動車積水ハウスなどと参加することが決定。金丸会長兼社長は「将来どのような職業もコンピューター技術の使い手にならないと競争に勝てない。世界のトップランナーをキャッチアップできるように、子供たちが自分のアイデアを具現化できるような基盤をつくりたい」と意気込みを見せています。

第4次産業革命で求められるのは豊富でユニークな発想力。AIを使う何気ないアイデアが世の中をあっという間に変える技術・サービスを生み出すきっかけになるかもしれません。(編集委員 安西巧)

◇   ◇

未来面は、日本経済新聞社が読者や企業トップの皆さんと課題を議論し、ともに作っていく紙面です。今回の課題は「AIでどんな課題を解決したい?」です。皆さんからの投稿を募集します。9月11日(水)正午が締め切りです。優れたアイデアを経営者が選んで、次号9月24日(火)付の未来面や日経電子版の未来面サイトで紹介します。

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