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27年ぶりの大ジャンプ 走り幅跳びの城山、扉開く

Tokyo2020
2019/8/28 12:03
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止まっていた時計の針を動かした。8月17日に福井県営陸上競技場で行われた「ナイトゲームズ」で、男子走り幅跳びの日本記録が27年ぶりに塗り替えられた。主役となったのは、24歳の城山正太郎(ゼンリン)。1992年に森長正樹が出した8メートル25、さらにはこの日自分より先に森長の記録を更新する8メートル32を跳んだ橋岡優輝(日大)の日本新記録を上書きする8メートル40の大ジャンプを見せた。今季世界2位相当の快記録で、東京五輪代表にも名乗りを挙げた。

男子走り幅跳びで8メートル40の日本新記録をマークして優勝し、ポースをとる城山正太郎=共同

男子走り幅跳びで8メートル40の日本新記録をマークして優勝し、ポースをとる城山正太郎=共同

この日3回目の跳躍。1.5メートルの追い風を受けながら力強く踏み切って宙を舞った城山の体は8メートルを悠々と超えていった。数十分前、橋岡の27年ぶり日本記録更新に沸いた競技場が再びどよめきに包まれる。今季世界最高に1センチに迫る大記録。自己ベストを一気に39センチも伸ばし、リオデジャネイロ五輪の優勝記録も2センチ上回った。

「びっくりしている。まさか跳べるとは。さすがに(8メートル)40は想定外だった」。周囲の予想を超える結果に本人も驚きを隠さず、なかなか実感も湧いてこない。

最大の武器は助走の速さだ。指導する広川龍太郎コーチによれば、日本陸連の科学委員会による計測で秒速10.7~10.8メートルが出ていたという。世界のトップと比べても遜色なく「8メートル40くらいは跳べる速度だった」。

この日は助走から腰を高い位置でキープできたことが大記録につながった。追い風参考ながら8メートル32を出した7月のベルギーできっかけをつかんだといい、「(踏み切るまでの)ラスト5歩がスムーズにいけた」。ウエートトレーニングで備えたパワーと持ち味のスピードがうまくかみ合った。

男子走り幅跳びの3回目に8メートル40をマークし、日本記録を更新した城山正太郎=共同

男子走り幅跳びの3回目に8メートル40をマークし、日本記録を更新した城山正太郎=共同

北海道出身。走り幅跳びは高校2年からという遅咲きの選手だ。東海大北海道2年のとき、世界ジュニア選手権で3位に入ったものの、2016年に8メートル01をマークしてから記録が伸びず「悩んだ時期もあった」。雌伏の時を経ての開花だった。

今大会は福井陸上競技協会を中心にクラウドファンディングで資金を募って開催され、男子100メートルの桐生祥秀(日本生命)が2017年に9秒98をマークした競技場で日本記録が相次ぐ活況だった。その主役を張った教え子の跳躍を「衝撃的だった。感無量」と表現した広川コーチは感慨に浸る。「(元日本記録保持者となった)森長先生と強化に携わってきて、この日が来たかという思い。みんな切磋琢磨(せっさたくま)して今がある」

城山本人にも自覚が出てきた。「世界選手権や五輪でこの記録を出せばメダルも見えてくる。そこを目標に頑張りたい」。日本の陸上界にとって喜ばしい新星の登場だ。

(渡辺岳史)

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