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米製薬パーデュー1兆円超で和解提案か オピオイド

【ニューヨーク=西邨紘子】医療用に使われる麻薬「オピオイド」入り鎮痛剤の販売手法を巡る集団訴訟に直面する米製薬大手パーデュー・ファーマが原告側に和解条件を提示していたことが27日、分かった。米NBCが関係者の話として報じた。同社による支払額は最大120億ドル(約1兆3000億円)にのぼる可能性があるという。

パーデューは、同社の鎮痛剤の不適切な販売手法が米国でオピオイド中毒のまん延を引き起こしたとして、2000を超える自治体に訴えられている。NBCによると、パーデュー創業家のデビッド・サックラー氏が8月20日にオハイオ州クリーブランドで集団訴訟の弁護団と会合を開き、和解案を提示した。

具体的には、パーデューは米連邦破産法11条を申請した上で「公益信託」に再編。薬物の過剰摂取の治療薬などの販売を通して得た収益を、オピオイド中毒患者の支援や治療費として集団訴訟に参加する各自治体に振り分けるという。パーデュー側の弁護士は「信託」の10年間の活動による支払総額を最大120億ドル規模と見積もっている。

パーデューはNBCに対し「何年もの年月を法廷闘争に無駄に費やすことは、なにも良い結果を生まない。オピオイド危機に苦しむ患者やコミュニティーは今すぐ助ける必要があり、パーデューは建設的で全面的な解決が最善の道だと信じている」とコメントした。

オピオイド系鎮痛剤は従来薬に比べ依存症の危険が少ないとのうたい文句で1990年代に売り出され、急速に使用が拡大した。だが、その後同薬の乱用による中毒患者が急増。危険性の周知を怠ったなどとして、製薬各社の責任を問う声が高まった。

パーデューは同鎮痛薬が主力商品で市場シェアが大きく、過去の積極的な販拡手法が明るみに出たことで批判を集めていた。

米自治体はパーデューに加え、イスラエルのテバ・ファーマシューティカル・インダストリーズ、米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)など複数の鎮痛剤大手メーカーを訴えている。大部分は、類似の案件を取り扱う「広域係属訴訟」としてまとめられ、オハイオ州で10月に審理開始が予定されている。

26日にはオクラホマ州が中毒問題に製薬会社の責任を認める最初の判決を下し、J&Jに600億円の支払いを命じた。パーデューは3月時点でオクラホマ州と2億7000万ドルで和解済みだった。

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