せかい旬景 古い町並みに若者呼び込む(韓国・光州)

コラム(国際)
2019/8/31 2:00
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星をかたどったオブジェが街中に設置されている(韓国・光州)

星をかたどったオブジェが街中に設置されている(韓国・光州)

星をかたどったオブジェやパステルカラーで彩られた家々――。韓国南西部に位置する光州市に、青春鉢山村と呼ばれる住宅街がある。市街地から車で10分程度の町の至る所でカラフルな壁画や大小様々な造形物が目につき、まるで町全体がアートギャラリーのよう。写真共有アプリ「インスタグラム」には千枚以上の写真が投稿されており、古い建物が残る町がインスタ映えスポットに生まれ変わっている。

インスタグラムには多くの投稿が上がっていた

インスタグラムには多くの投稿が上がっていた

村のあちこちにアート作品が設置されたり、住居の壁に絵が描かれたりしている

村のあちこちにアート作品が設置されたり、住居の壁に絵が描かれたりしている

1970年代、近隣の紡織工場の労働者たちが比較的安い値段で住むことができたこの地に住み始めたが、産業構造の変化から仕事を失う人たちが増えた。斜面にあるため不便で、新しく建設されたマンションに移り住んでいった。町の再生のため、国の事業として2012年ごろから芸術家による住居壁面のペインティングが始まった。中国から訪れた王綺琪さん(24)は「アートはきれいだし、格好いい。インスタグラムに投稿するわ」と満足そうに写真を撮影していた。有名な観光地と違い、観光客が少ない"穴場スポット"でもあるのも若者を引き付ける魅力となっているようだ。

空き家を改修したカフェ「cafe da ea」。マカロンもカラフル(写真右下)

空き家を改修したカフェ「cafe da ea」。マカロンもカラフル(写真右下)

斜面に古い家々が立ち並んでいる

斜面に古い家々が立ち並んでいる

地元自治体は15年から都市再生事業として村の空き家を買い取り、安い賃料で貸し出し始めた。2年前に空き家を改修してオープンしたというカフェ「cafe da ea」を訪れた。店内は白く塗り替えられ、おしゃれな照明が設置されている。オーナーのパク・シンさん(28)は「家賃は1カ月あたり約1万円と安く、保証金もなかったので開業しやすかった」と話す。店内にはピアノやベッドが置かれ、テレビドラマのロケ地としても使われているという。日没後、電球でライトアップされた町を若い女性たちが散策していた。「静かでリラックスできる場所」と魅力を話してくれた。

日没後は電球でライトアップされ、レトロな雰囲気に

日没後は電球でライトアップされ、レトロな雰囲気に

取材に訪れた7月下旬、若者たちによるインフォメーションセンターの設営準備が進んでいた。観光客と住民が一緒に楽しめるパーティーを企画しているという。アートだけでなく写真映えするイベントで盛り上がりそうな予感がした。

(写真映像部 山本博文)

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