英語民間試験のサイト開設 文科省、実施日など一覧に

文部科学省は27日、2020年度から始まる大学入学共通テストで活用される英語の民間試験の情報をまとめたポータルサイトを開設した。6団体7種類の民間試験の実施方法や、大学の活用予定などを掲載した。実施方法などの確定や周知を求めた高校側の要望を受けたものだが、未定部分も残り、同省は試験の実施団体や大学に早期の対応を求めていく。
サイトは http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/koudai/detail/1420229.htmで、同省のトップページからアクセスできる。
共通テストは現行の大学入試センター試験の後継で、英語は「読む・聞く・書く・話す」の4技能を試すために民間試験を活用する。受験生が20年4~12月に受けた成績が大学に提供される。
サイトでは「GTEC」や「英検」など6団体7種類の試験について、実施日や試験会場、検定料、申し込み方法を一覧で見られる。試験監督方法や採点の質の確保策、不正防止策、トラブルへの対応、障害がある受験生への配慮もまとめた。
試験によっては実施日や試験会場などの詳細が未定のままで、同省は早期の決定を求める方針だ。決まり次第サイトの情報を更新するという。
全国の国公私立大など1070校が民間試験をどのように活用する方針かも紹介する。8月1日時点で、3割の296校が民間試験を活用するかどうか未定としている。このうち201校は私立大。同省は大学にも、9月中には活用方針を公表するよう求めていく。
民間試験を巡っては、全国高等学校長協会(全高長)が7月、試験の実施方法や各大学の活用予定の周知などを求めて同省に要望書を提出。「次年度のことなのに全く先が見通せないほどの混乱状況だ」と訴え、責任をもって不安を解消するよう文科省に求めていた。