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重要拠点で銃撃 緊張続く 警戒強化、山口組分裂4年

国内最大の暴力団山口組が分裂して27日で4年となるのを前に、神戸市の重要拠点で組員が銃撃される事件が起きた。抗争の可能性が高く、分裂した3団体の間で緊張状態が続く。服役中の山口組最高幹部が10月に出所するのを控えて情勢がさらに流動化する懸念もあり、市民生活への影響を防ぐため兵庫県警などが監視を強めている。

兵庫県警のパトカーが警戒する神戸山口組本部(7月、神戸市中央区)=共同

「パン、パン、パン」。21日午後6時すぎ、夕食時の住宅街に5、6発の銃声が響いた。神戸市中央区にある山口組中核組織「弘道会」の事務所前。組員(51)が重傷を負い、ヘルメット姿の犯人がスクーターで逃走した。近所の40代女性は「暴力団事務所があることは知っていたので銃声と分かった。怖くて外を見られなかった」と青ざめた表情で話した。

捜査関係者の多くが4月に発生した事件との関連を指摘する。事務所から約1キロ離れた商店街で、山口組から分裂した暴力団神戸山口組系組長が肩や尻を刺され、弘道会系組員が逮捕された。捜査幹部は「今回は弘道会が狙われた。仕返しの可能性も考えざるを得ない」と解説する。

警察庁によると、神戸山口組からさらに離脱した暴力団任侠(にんきょう)山口組を含む3団体で、関係者が絡む抗争とみられる事件は今月13日までに計125件発生。直近1年間は12件にとどまり、減少傾向にある。ただ、2017年9月に神戸市長田区で任侠関係者が射殺された事件は未解決。今年2月には大阪市で山口組系組長宅に軽トラックが突っ込む事件があり、沈静化したとは言えない。

「ナンバー2の出所を目前にした時期を狙ったのではないか」。捜査関係者は今回の事件にもう一つの意味があると推測する。事務所は、10月に出所が予定される山口組の若頭、高山清司受刑者の生活拠点。現組長が11年4月まで5年以上服役した際、実質的に組織を切り盛りした人物だ。京都府警に恐喝容疑で逮捕され、15年の分裂は服役中の出来事だった。

警察当局は、出所すれば組織間で人員の引き抜き合戦が激しくなるなど対立が活発化する恐れがあるとみている。今回の銃撃は、対抗勢力が出所前に山口組をけん制したとの見方がある。

捜査幹部は「銃撃事件が抗争の意味を持つなら、反撃の応酬が始まってもおかしくない。市民の被害を防ぐためにも警戒を強める必要がある」と表情を引き締めた。〔共同〕

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