/

香港デモ過激化、86人逮捕 政府は非難強める

【広州=川上尚志】香港で「逃亡犯条例」改正案をきっかけとする大規模デモが再び過激化している。25日には一部のデモ参加者と警察が衝突し、警察が威嚇のため初めて発砲する事態になった。香港メディアによると、24~25日の2日間で逮捕者は86人に達した。香港政府や中国メディアはデモへの批判を強め、今後は取り締まりが一段と厳しくなる可能性がある。

25日の香港のデモでは一部参加者と警察が激しく衝突し、警官が銃を抜く場面もあった=ロイター

25日のデモでは一部の若者が鉄パイプを手に取り警察にレンガを投げたり火を放ったりした。デモ隊を襲ったギャングの巣窟とみなすマージャン店を壊す動きもあった。

警察は催涙弾に加え、一連のデモで初めて鎮圧用の放水砲を使用した。さらに6人の警官が銃を抜き、そのうち1人は威嚇のため空に向けて発砲した。香港警察は26日に発表した声明で「同僚と自分の身の安全を守るため他の選択肢がない状況だった」と説明した。

香港政府は26日の声明でデモ過激化について「厳しく非難し、警察も厳正に(責任を)追及する」とした。中国共産党系メディアの環球時報(電子版)も26日、「暴徒と悪質な報道が香港警察を陥れている」とする社説を掲載した。「香港には自前の軍隊が無く、警察が唯一の(小火器などの)軽型武器を備えた法執行機関だが、過激なデモ隊が警察を攻撃し士気に打撃を与えている」と批判した。

一方、香港に隣接する深圳市では人民武装警察部隊(武警)が集結しデモをけん制する姿勢を強めているが、投入には慎重な姿勢を崩していないようだ。北京で22~26日に開かれた全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の常務委員会の報道局長は26日、武警の出動を可能にする「緊急事態」の認定に関する議論があったのかとの質問に対し、「今回の常務委員会の議事日程は公表した通りだ。あなたのいう議題はなかった」と答えた。

香港でのデモは12週目に入った。18日の大規模デモは平和的に実施されるなど落ち着く兆しも出ていた。ただ、その後に政府がデモ隊の要求にゼロ回答だったことを受け、若者らの反発が強まり、デモの過激化につながっている。民主派団体は31日に大規模デモを呼びかけており、収束は見通せない状況だ。

初割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン