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Chim↑Pom 14年の活動まとめた作品集出版

アーティスト集団Chim↑Pom(チンポム)が14年に及ぶ活動をまとめた「We Don't Know God」(ユナイテッドヴァガボンズ)を出版した。世間を挑発するような手法で社会に切り込む作品は、美術の枠を超えて話題を呼び、ゆえに多くの非難も浴びてきた。それでも社会への問いかけを続けてきたチンポムの歩みが作品集には刻まれている。

世間を挑発するような手法で社会に切り込む作品を発表してきた 「SUPER RAT-Diorama Shinjuku―」 Photo:Kenji Morita  Courtesy of the artist,ANOMALY and MUJIN-TO Production

卯城竜太、林靖高、エリイ、岡田将孝、稲岡求、水野俊紀の6人組。リーダーの卯城は「誰かのアイデアの種に新しい見方が加わってプロジェクトとして育っていく。6人だからこそのグルーヴ感がある」と話す。渋谷のネズミを捕獲しゲームキャラクターに似せた剥製にした「SUPER RAT」(2006年)をはじめ、公共の空間を主な活動の舞台にしてきた。卯城は「私的な守られた空間で表現することは誰でもできる。公共の場で何が起こるか試してみるという意識はずっとある。作品に反感を持つ人がいてもいい」と話す。実際、飛行機雲で広島の上空に「ピカッ」という文字を書いた「ヒロシマの空をピカッとさせる」(09年)や東日本大震災後、岡本太郎の「明日の神話」に福島第一原発の絵を描き足した行為などは物議を醸した。

チンポムのリーダー卯城竜太

活動は単なる悪ふざけではない。「多くの人が行き交う公共の場では、『何が起こるか分からない』ことが前提のはずなのに、日本では『何も起こらないこと』が当たり前になっている」と卯城は言う。近年、作品を展示する場所のはずの美術館でもクレームを恐れ、表現は規制され「問題すら起こさせてもらえない。個と個の対話の機会が妨げられている」(卯城)。過激な手法も辞さず社会へ疑義をぶつけ、公共の中に多様な意見を共存させる。チンポムの狙いはそこにあるのだろう。

(赤塚佳彦)

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