大分の空襲で学校の127人犠牲、漫画で伝承 元教師描く

2019/8/26 12:32
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豊後水道に浮かぶ大分県・保戸島。太平洋戦争末期の1945年7月25日、この島の国民学校(今の小学校)が米軍機に爆撃され、127人が命を落とした。犠牲者の大半は幼い子どもたち。「悲劇を風化させてはいけない」。同県臼杵市の元小学校教師、古田のぶさん(63)は保戸島空襲を題材に漫画を描き、惨状を伝え継いでいる。

保戸島空襲を題材に描き、自費出版した漫画「保戸島1945」を手にする古田のぶさん(9日、大分市)=共同

保戸島空襲を題材に描き、自費出版した漫画「保戸島1945」を手にする古田のぶさん(9日、大分市)=共同

学生時代にプロの漫画家として活動していた古田さんは、卒業後、地元の大分県で教師になった。津久見市に赴任した際、同市沖の保戸島を襲った惨禍を知った。

平和学習などを通じて子どもたちに戦争について教えてきたが、それだけでは深く理解させるのは難しいと感じた。「漫画ならイメージがつかみやすい」と思い、退職間際の2017年、生存者の証言や資料を元にストーリーや構図を練り、漫画「保戸島1945」を作成、自費出版した。

教え子だったひとりが漫画を読み、「分かりやすかった」と感想を寄せてくれた。やんちゃでまじめな話をするタイプの子ではなかったのに、真剣に受け止めてくれたんだと手応えを感じた。空襲体験者からも「よく描けている」とお墨付きをもらった。

津久見市立青江小学校では、社会見学で保戸島を訪れる3年生の「参考書」として活用している。同校の教師は、漫画に触れる多くの児童が「かわいそう」「怖い」と同じ小学生として犠牲となった子どもたちに同情したといい、子どもたちが受け入れやすい形で戦争体験を伝えるには「漫画は効果的だ」と語った。〔共同〕

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