2019年9月21日(土)

マカオ行政長官に親中派の賀氏、経済・治安が課題に

2019/8/25 18:45
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【広州=川上尚志】中国の特別行政区マカオの最高責任者である行政長官の選挙が25日実施され、立法会(議会)前議長で親中派の賀一誠氏=写真はマカオ政府新聞局のウェブサイトより=が当選した。減速が鮮明な経済の立て直しが課題となる。同じ特別行政区の香港で抗議活動が長引くなか、マカオでも12月に迎える中国返還20周年にあわせデモが起きる可能性があり、治安維持にも注力するとみられる。

25日、マカオ行政長官に当選し記者会見する賀一誠氏(マカオ政府新聞局のウェブサイトより)

賀氏は中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)のマカオ代表やマカオ立法会の議員、議長を歴任し、中国本土との関係が深いとされる。賀氏は当選後、マカオや香港に高度な自治を認める「一国二制度」を「全力で推進する」と述べ、本土との関係を維持する考えを強調した。

産業界など各界を代表する400人の選挙委員の投票によって選ばれ、392票を獲得した。立候補は賀氏1人だった。任期は5年。

「マカオ経済の適度で多様な発展を実現し、新しい局面を切り開きたい」。賀氏は当選後に表明した。1~3月期の域内総生産(GDP)成長率は前年同期比3.2%減で、4~6月期も同1.8%減と2四半期連続マイナスになった。世界有数のカジノに依存する経済からの脱却を目指し、観光や大型展示会の誘致に力を入れるが、訪問客の7割は中国本土からで中国経済に依存する。中国本土の景気減速の影響を受けるなか、経済の立て直しが待ったなしだ。

香港で「逃亡犯条例」改正案を巡る抗議活動が長引くことへの対応も課題となりそうだ。現地報道によるとマカオでは19日に香港の抗議活動を支援するデモが無許可で実施され、7人が逮捕された。香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは24日、選挙に住民意見を反映させるべきだと訴える市民のウェブサイトが、何らかの異常で運営を止めたと伝えた。

賀氏が行政長官に就任する予定の12月20日は、マカオの返還20周年と重なる。香港に連動してデモが起きる可能性もある。

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