米中摩擦「懸念」相次ぐ G7開幕、WTO改革で一致

G7首脳会議
2019/8/25 19:30
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討議を前に写真撮影に応じる各国首脳。(25日、フランス南西部ビアリッツ)=代表撮影・共同

討議を前に写真撮影に応じる各国首脳。(25日、フランス南西部ビアリッツ)=代表撮影・共同

【ビアリッツ(フランス南西部)=斉藤雄太】日米欧の主要7カ国(G7)の首脳会議(ビアリッツ・サミット)が24日夜(日本時間25日未明)、フランスで開幕した。米中間の追加関税の応酬が止まらないことを受け、各国首脳からは両国を念頭に貿易摩擦への懸念を示す声が相次いだ。自由貿易体制の維持に向け、世界貿易機関(WTO)を改革する必要性でほぼ一致した。

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25日の世界経済に関する討議では貿易問題が大きなテーマになった。サミットの開幕直前には中国が米国製品への追加関税の対象拡大と税率引き上げ、米国が追加関税の税率上げをそれぞれ表明し、超大国同士の対立は収束の兆しが見えない。

日本政府の説明によると、米中摩擦の激化を念頭に「貿易を巡る緊張の増大に対して(G7の)多くの国から懸念が表明された」という。米中摩擦などで世界経済の下振れリスクが高まっていることを受け、各国首脳は「機動的かつ万全の政策対応を取る」ことで一致したが、そのための具体策は示されなかった。

安倍晋三首相はWTOの改革を進めたうえで、WTOを中核とする自由貿易体制を推進する必要性を訴え、首脳間でおおむね同意した。

サミット開幕後の外交・安全保障分野の討議では、南米の熱帯雨林アマゾンで広がった火災問題を取り上げ、流域全体を支援することでほぼ一致した。

G7サミットの枠組みにロシアを復帰させる構想も話し合ったが、各国は詳細を明らかにしていない。トランプ米大統領は復帰を支持しているが、仏AFP通信は各国首脳が「早すぎる」との立場を取ったと伝えた。

中国の香港などを巡る動きや北朝鮮の動向、シリア情勢はサミット期間中に改めて議論することにした。

サミットは26日までの3日間でアフリカとの協働や気候変動など8つのセッションをこなす。米欧間の対立点も多く、閉幕時に首脳宣言や議長総括などの形で各国の結束を示せるかは不透明だ。

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