球場が呼んでいる(田尾安志)

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V字回復DeNA 固定観念とらわれぬラミレス采配

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2019/8/26 5:30
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シーズン序盤の勢力図は、今とはずいぶん異なるものだった。特に不振が目立ったのがDeNA。4月16日から10連敗を喫する間に最下位に落ち、5月中旬には借金が11まで膨らんだ。メディアではラミレス監督の休養説が取り沙汰される事態に。あといくつか負ければ、本当に途中退任につながっていたかもしれない。

ラミレス監督(左)は固定観念にとらわれない采配が光る=共同

ラミレス監督(左)は固定観念にとらわれない采配が光る=共同

それが今では堂々のAクラス。あの頃、フロントがこらえきれずラミレス監督に引導を渡していたら、どうなっていたか。未来に何が待っているかはわからないものである。

見事にチームを復調させたラミレス監督を見ていて感じるのは、外国人選手への信頼が厚いことだ。同じベネズエラ出身のロペス、プエルトリコ出身のソトらとよくコミュニケーションを取り、プレーしやすい環境づくりに努めている。やり方によっては外国出身監督による外国人選手の起用は「優遇」と受け取られかねない。そうなれば、ただでさえ異国で窮屈な思いをしている選手が余計に肩身の狭い思いをする。そうならないよう適度な距離感で接し、選手が試合に集中できるよう気遣いをしている。

固定観念にとらわれない采配も光る。7月15日、開幕から4番で使ってきた筒香嘉智を2番に据えてファンを驚かせた。ただ、ソトを長く2番で起用してきたラミレス監督にはもはやオーソドックスな用兵。自身がプレーした米大リーグではすっかりおなじみになった強打者の2番起用は、DeNAの特徴の一つになった。

筒香に2番を打たせるようになってから、投手を9番でなく8番に置くスタイルを再び採るようになった。投手より出塁の確率が高い野手を9番、1番と並べることで、2番筒香に第2打席以降で好機を提供しやすくする計算が働いている。こうなると実質的にクリーンアップと変わらない。データを重んじるラミレス監督ならではの巧みな采配といえる。

■監督としてあるべき姿

2番に強打者を据えるスタイルは巨人の原辰徳監督も採用し、坂本勇人をその任に就かせている。バントや右打ちなどの小技ができる選手を2番に置くことが常識とされてきた球界にあって、常識的でない手法を採るのは勇気が要ることだ。ただ、あえてしなくてもいいことをするのはある意味、監督らしいと思う。小技にたけた2番打者にミスが出ても責められるのはその選手。だが、強打者を2番に置いて失敗すれば、「非常識なことをするからだ」と監督がたたかれる。結果が伴わなかったときに批判が自身に向かうようにしている2人には、監督としてあるべき姿を感じる。

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