肩書NG、社長は「ボス」 友安製作所
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2019/8/26 7:00
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ニックネーム制、風通し良く

社長、部長など役職や「さん付け」で呼ぶのをやめて、「ジーン」「ウェンディ」などニックネームで社内のコミュニケーション強化に取り組んでいるのが、大阪府八尾市のインテリア加工販売、友安製作所だ。風通しの良さに魅力を感じた入社希望者が増えるなど効果を発揮している。

友安製作所のホームページではニックネームでスタッフを紹介している

友安製作所のホームページではニックネームでスタッフを紹介している

発案したのは3代目の友安啓則社長。高校から米国で過ごしていたが、家業の町工場を継ぐため2004年に入社。カーテンレールの輸入・加工販売など新規事業を立ち上げた。

入社時に6人だった従業員は90人近くまでに増加。年商も1億円から13億円に伸びた。ただ、30人になったあたりから従業員の意思疎通が欠ける点が目立つようになり、15年ごろニックネーム制を導入した。

ニックネームは本人の希望優先。入社試験に合格すると、内定承諾書にサインするときに3つ候補を挙げるよう伝えられる。他の従業員が使っているものや、音感が似通っているものは禁止。WEBに顔写真を載せるため、幼少期からのあだ名は本人を特定する可能性があり避けてもらう。

命名はしゃれっ気たっぷり。例えば「ジーン」と名付けた従業員は、お嬢さんから「パパはオジンだから」と薦められたそうだ。

友安社長は「ボス」。「ボブを希望したものの、従業員から『社長に反対意見を述べるときにボブでは気勢をそがれる』と却下された」(友安社長)。宏明会長は「ドン」。人形劇「ひょっこりひょうたん島」に出てくる「ドン・ガバチョ」が由来という。

ニックネーム制の導入は効果てきめん。話題作りになるので中途で入った従業員が職場になじみやすく、また不満を抱えたまま退社する従業員がいなくなった。「デメリットを強いて挙げるなら、取引先などから本名宛てで電話がかかってきたとき、わからなくなることがある」(友安社長)

近鉄八尾駅前に昨年8月オープンした、子どもたちがものづくりを学ぶ「みせるばやお」でワークショップを随時開催。参加した女子中学生が同社の仕事に興味を持ち、職場体験を熱望、11月に3日間実施する。「9月中にニックネームを決めてもらう」(友安社長)

ニックネーム制を通じて働きやすさ、仕事の面白さが伝わり始めていると、友安社長は「ボス」として手ごたえを感じている。

(苅谷直政)

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