7月国内粗鋼生産0.4%減 2カ月ぶりマイナス

2019/8/23 15:39
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日本鉄鋼連盟(鉄連)は23日、7月の国内粗鋼生産量が前年同月比0.4%減の838万7千トンだったと発表した。2カ月ぶりに前年実績を下回った。自動車など製造業向けが多い高炉での生産は増えたが、建築向けが中心の電炉での生産が減った。東京五輪向けの大型案件が減り、需要の端境期にあることや人手不足などによる工期の遅れが影響したとみられる。

国内需要は底堅いが、中国の景気減速などの影響が懸念される(JFEスチールの製鉄所)

炉別の生産量は、高炉でつくる「転炉鋼」が前年同月比3%増の654万5千トン、スクラップ(くず鉄)でつくる「電炉鋼」が10.8%減の184万1千トンだった。

電炉鋼の減少は、住宅着工件数の減少や五輪需要の一巡によるものが大きい。

一方、転炉鋼は昨年、生産トラブルで減っていた輸出が回復した。足元では中国や東南アジアの景気減速の影響を受けているが「中国の中でも日系自動車メーカー向けは増えている」(神戸製鋼所)。昨年の生産トラブル以降、輸入材が増えたことによる在庫の水準も足元で下がってきており、生産調整の動きも一時より落ち着いている。

ただ、国内の鋼材受注は依然として伸び悩んでおり、予断を許さない。6月の普通鋼鋼材受注は12カ月連続で前年実績を下回った。内需、輸出向けともに減った。建設向けの落ち込みが大きいほか、米中貿易摩擦や世界景気の減速を背景に自動車向けも減っている。日本の鉄鋼の主力市場である東南アジアでは新車販売が減少傾向にあり、今後の影響が懸念される。

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