シュートシーンを自在な視点で、ソフトバンクが実証

モバイル・5G
2019/8/23 12:05
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ソフトバンクは22日から25日にかけて、さいたまスーパーアリーナ(さいたま市)で開催中のバスケットボール日本代表の国際試合で、次世代通信規格「5G」を活用した試験サービスを実施している。会場内を5Gエリア化。タブレット端末を使って利用者が見たい視点の映像を自在に楽しめるようにするなど、新たなスポーツ観戦の形を見せている。

手元のタブレットを操作することで、シュートシーンなどを好みのアングルで見られる

仮想現実(VR)ヘッドセットを使ったライブ中継では、コート間近で観戦しているかのような臨場感を楽しめる

22日夜に開催された日本代表とアルゼンチン代表の試合。試合前半に日本代表の八村塁選手が放ったダンクシュートに、会場が大きな歓声に包まれた。そんな会場の一角で、一部の来場者が配られたタブレット上で指を左右に動かして、先程のシュートシーンを好みのアングルで見直す光景が見られた。

「手の動きまでくっきりと様々な角度で見られる。ほぼリアルタイムでこうした映像を楽しめるのはすごい」。試験サービスを体験した参加者の1人、丸本渉さん(45)は興奮気味に語る。

会場内を180度囲むように設置した30台のカメラで撮影した映像を合成する、いわゆる自由視点映像だ。高速・大容量の5Gを活用することで、大きなデータ量となる自由視点映像を会場内のタブレットに届けられる。映像合成のために15秒ほどタイムラグが発生していたが、その場で起きたシーンを見返すにはちょうどよいという参加者の声も聞こえた。

会場間近に設置したカメラの映像を、5G回線を使って仮想現実(VR)ヘッドセットにライブ中継する試験サービスも実施した。コントローラーを操作することで、ゴール真裏の映像など3つの映像に切り替えられる。

「まるでコートの間近で観戦しているようだ。近未来感がすごい」。こちらの試験サービスを体験した大立目司さん(47)は驚きを語っていた。

会場内にはスウェーデンの通信機器大手エリクソンの基地局を1局設置。それをシャープとソニーモバイルコミュニケーションズが開発した5G実証実験用のスマートフォンに向けて映像などを伝送した。

利用した周波数帯は5G向けに割り当てられた3.7ギガ(ギガは10億)ヘルツ帯や28ギガヘルツ帯ではなく、既存の4G向けに割り当て済みの3.5ギガヘルツ帯を5G向けに試験的に転用したという。

今回の5G試験サービスはソフトバンクにとって、7月末の音楽イベント「フジロックフェスティバル」で実施した試験に次ぐ第2弾だ。同社の野田真モバイルネットワーク本部長は「スポーツと音楽はライブ中継を楽しめる2大コンテンツ。将来は5Gを活用して自宅や遠隔地でも臨場感を持って楽しめるようになる。来春の5G商用化を楽しみにしてほしい」と語る。

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