光の軌跡に見る虚構 ロバート キャンベル

エッセー
2019/8/28 14:00
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日本経済新聞 電子版
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小高い丘から見下ろす鏡池はまさに銀盤の上に水を張ったごとく静かで、夜の闇に人を吸い込む深さと暗さを湛(たた)えている。1匹の錦鯉(にしきごい)が水の下を滑っている。柔らかなライトに照らされ、ぼんやりとした輪郭を描く魚影だ。浮かんでは消え、悠々と進む。「出游(しゅつゆう)して従容(しょうよう)たる、是(こ)れ魚(うお)の楽しみなり」という古(いにしえ)の荘周の言葉にぴったり重なるように見える(『荘…

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