英政府、高速鉄道計画の妥当性検証へ 建設費高騰で

2019/8/22 2:47
保存
共有
印刷
その他

HS2計画の反対派が設置した看板(ロンドン郊外)=ロイター

HS2計画の反対派が設置した看板(ロンドン郊外)=ロイター

【ロンドン=篠崎健太】英政府は21日、2026年の営業開始をめざしている高速鉄道「HS2」について、計画の妥当性を検証すると発表した。独立の調査委員会が採算や費用対効果などを見直し、実施の是非を政府に提言する。英南北をつなぐ次世代鉄道は経済効果が期待される半面、建設費の高騰が懸念されている。

HS2では日立製作所が車両の大型受注をめざし、カナダのボンバルディアと組んで27億5000万ポンド(約3500億円)の契約獲得へ応札した。鉄道本社を英国に構え欧州市場で攻勢をかける日立にとって、仮に計画が大きく見直されれば打撃となる。日立ヨーロッパの広報担当者は日本経済新聞に対し、英政府の決定には「コメントできない」と回答した。

シャップス英運輸相は21日、「投資の費用と利益は絶えず検証されなければならない」と述べ、計画を「厳格に見直す」と強調した。独立調査委は今秋にも最終報告書を出す予定で、撤回の可能性も排除せず慎重に判断する。

HS2は総延長約530キロメートルを、最高時速360キロの高速車両で結ぶ事業だ。ロンドンとバーミンガム間の第1期の完了は26年を見込む。その後マンチェスターなどさらに北方へ延伸し、総事業費は約560億ポンドと見積もられている。だがコストは数百億ポンド規模で膨らむとの見方も浮上し、事業の採算を疑問視する声が出ていた。

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]