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ソニーとディズニー、映画スパイダーマン巡り対立

ソニーが制作する映画「スパイダーマン」を巡り、ソニーと米ウォルト・ディズニーが対立している。次回作の収益配分を巡る両社の交渉が決裂したことなどを受け、スパイダーマンのキャラクターの版権を持つ米マーベル・スタジオの親会社であるディズニーが、マーベルの敏腕プロデューサーを作品の制作から外すことを決めた。ソニーはスパイダーマンの映画の制作を続けるが、ディズニーとの協業に亀裂が入ることで競争は激しさを増しそうだ。

ソニーにとって映画「スパイダーマン」シリーズは重要な収益源だ((C)Marvel Studios 2017. (C)2017 CTMG. All Rights Reserved.)

ソニーの米映画子会社、ソニー・ピクチャーズエンタテインメント(SPE)が20日、マーベルのケビン・ファイギ社長がスパイダーマンの次回作に関わらないことを認めた。ツイッターに「ディズニーが彼(ファイギ氏)に与えた新たな責任により、自社のIP(知的財産)以外に投じる時間はなくなるのだろう」と投稿した。

ファイギ氏はスパイダーマンシリーズや「アベンジャーズ」などのヒット映画を生み出してきた敏腕プロデューサー。米映画情報サイトのボックス・オフィス・モジョによれば、ファイギ氏が手掛けた作品の興行収入は累計250億ドルを超える。ファイギ氏の離脱はソニーの次回作に影響を及ぼす可能性がある。

スパイダーマンを巡る権利関係は複雑だ。キャラクターの版権はマーベル(ディズニーが2009年に買収を発表)が保有する一方、映画化権はソニーが持ち、02年から作品を公開してきた。

これまではスパイダーマン以外のマーベルキャラクターがスパイダーマンの映画に登場する際に、ソニーが収益の一部をマーベルに支払っていた。親会社のディズニーとも一定の共存関係を築いていたとみられる。

しかし、6月公開のスパイダーマンの新作が好調のなか、ディズニーが次回作で共同出資し、収益などを折半するようソニーに提案した。ソニーは収益の取り分が減ることなどを懸念し、ディズニーの要求を拒否。ソニーの対応に不満を持ったディズニーが、敏腕プロデューサーを同作品から外すことを決めたとの見方が業界ではある。

ソニーの映画事業の営業利益は20年3月期で650億円と前期比19%増える見通し。コスト削減などの成果が出ているが、収益は回復途上にある。今後も消費者を魅了する作品を供給できるかどうか。ディズニーやマーベルとの関係性も含め、悩ましい問題だ。

(岩戸寿、シリコンバレー=佐藤浩実)

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