タイ輸出、5カ月ぶり前年超え 金相場高騰で売却膨らむ 7月

アジアBiz
2019/8/21 16:00
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【バンコク=岸本まりみ】タイ商業省が21日まとめた7月の貿易統計によると、タイからの輸出は前年同月比4%増の212億ドル(約2兆2472億円)で5カ月ぶりに前年実績を上回った。ただ、伸びを支えたのは金相場の上昇を受けた投資家による金の売却とみられ、実質的な回復とは言いがたい。バーツ高や米中貿易摩擦のあおりを受けた失速が続いている。

大型のコンテナ船が停泊するタイ中部レムチャバン港(1月)=三村幸作撮影

金の輸出は約4倍に拡大した。世界的な利下げや金融不安で安全資産とされる金の価格が高騰。タイ国内の投資家らが金を売却し、一時的に輸出が押し上げられたとみられる。金の輸出を除いた輸出額は0.4%減で、依然として振るわない状況だ。

国別でみると、東南アジア諸国連合(ASEAN)の新興国向けが振るわなかった。一方、低迷が続いていた中国向けは6%増と9カ月ぶりに改善した。果物をはじめとする農産物などの輸出が上向いた。

1~7月の輸出は前年同期比2%縮小した。タイ商業省は中央銀行による利下げなどの金融政策が輸出の逆風となるバーツ高を緩和すると期待。さらに「米国や中国市場で報復措置の対象となる製品を代替する機会がタイの輸出強化につながるだろう」として、米中対立による「漁夫の利」を期待している。

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