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後醍醐天皇下賜説に「?」 日の丸、年代測定でずれ

1336年、足利尊氏に都を追われた後醍醐天皇が奈良・吉野に向かう途中で授けたとされ、奈良県五條市の旧家・堀家に伝わる日の丸の旗を、京都大などのチームが初めて年代測定し、1463~1634年に作られた可能性があると発表した。

奈良県五條市の旧家・堀家に伝わる日の丸の旗(同市教育委員会提供)=共同

下賜品という伝承とは100~300年ほどのずれがあり、矛盾する結果。29代当主の丈太さんは「家宝として大事に伝わってきたが、どんな経緯で来たのか新たな謎が生まれた。さらに研究が進んでほしい」と話した。

旗は縦95センチ、横75センチののぼり旗。所有する堀家は地名から「賀名生皇居跡」と呼ばれ、南北朝動乱の初期に都を追われた後醍醐天皇が立ち寄り、1392年に南北朝が統一されるまで南朝方がたびたび拠点としたことで知られる。

染色史家の吉岡幸雄氏や京都大などのチームが大型放射光施設「スプリング8」(兵庫県佐用町)や、分析機器メーカー堀場製作所(京都市)の機器を使い、布地と赤い顔料を分析。その結果、布は絹で、放射性炭素年代測定により1463~1634年の可能性が高いことが分かった。絹糸の太さや形、織り方も室町時代ごろの特徴と一致し、顔料は鉱石の辰砂(しんしゃ)が使われていた。

この旗は江戸幕府の老中、松平定信が全国の古美術を調べ編集した図録「集古十種」に後醍醐天皇の下賜品として記載されている。

日の丸は、戦国武将の旗印や江戸幕府の船に使われ、幕末の1854年に初めて、外国船と見分けるために公式に採用されたという。

〔共同〕

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