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トランプ氏「追加減税を検討」 米景気不安で財政刺激策

【ワシントン=河浪武史】トランプ米大統領は20日、景気を下支えするため追加減税を検討していると明らかにした。具体策として、社会保障費に充てる給与税を一時的に引き下げる案などがある。景気後退懸念があるドイツなどでも財政支出案が取り沙汰されており、24~26日の主要7カ国首脳会議(G7サミット)を前に、米欧で財政刺激策が急浮上し始めた。

トランプ氏は20日、ホワイトハウスで記者団に対して「様々な減税を検討している」と主張した。給与税のほか、株式譲渡益課税の減税案もあると明かした。ただ、米国は2017年末に10年で1.5兆ドル(約160兆円)という巨額の減税を決めたばかりで、財政赤字が大きく膨らんでいる。米国では税財政の立案・決定権は連邦議会にあり、トランプ氏の追加減税案が実現するかは不透明だ。

トランプ氏は「米国は景気後退からほど遠い」とも指摘したが、米政権が減税案を検討するのは米景気に先行き不安が浮かんでいるためだ。貿易戦争によって、4~6月期の米設備投資は約3年ぶりに前期比マイナスに転落した。企業心理の悪化で堅調な雇用にも調整圧力がかかり始めており、20年の大統領選を前に景気が大きく減速する懸念がある。

日米欧主要国は24日からフランスでG7サミットを開く。欧州はドイツの4~6月期の経済成長率が前期比マイナスに転落するなど、景気悪化に強い警戒感がある。財政均衡を堅持するメルケル独政権に財政刺激策の圧力が強まっており、G7サミットで世界的な景気対策が議論されそうだ。

トランプ氏は20日、米連邦準備理事会(FRB)に対しても「1%の利下げ」を改めて要求した。政治からの独立が求められてきたFRBに、米大統領が露骨な政策介入を繰り返すのは極めて異例だ。ただ、金融市場も9月中旬の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げを確実視しており、FRBは早くも追加緩和の判断を迫られつつある。

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