本人そっくりアバターで参加、NTTデータがVR会議

2019/8/20 11:05
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日経クロステック

NTTデータは19日、独自開発する仮想現実(VR)会議システムの説明会を開いた。会議出席者はヘッド・マウント・ディスプレー(HMD)を頭にかぶり、仮想空間の会議室で他の参加者と身ぶり手ぶりを交えてコミュニケーションを取る。VRの臨場感を生かして遠隔地間でも対面業務をできるようにして、テレワークの推進を図る考えだ。

話す内容を音声認識し、アバターの上に吹き出しで表示する

話す内容を音声認識し、アバターの上に吹き出しで表示する

VR会議システムの開発に取り組むNTTデータ技術開発本部の山田達司シニア・スペシャリストは、テレワークの普及を難しくする要因として、会議や取引先との打ち合わせといった対面業務の存在を指摘した。VRを活用すると、映像や音声ベースのウェブ会議よりも実際の対面に近い環境を実現できるとみる。

VR会議システムの特徴は、会議参加者の顔写真を基に作った本人そっくりなリアルなアバターを使う点にある。「消費者向けサービスでは利用者が好きなようにアバターを選ぶのが一般的だが、ビジネス向けでは現実の本人とVR会議に参加している人が同一人物であるとすぐに分かることが重要だ」(山田シニア・スペシャリスト)

VR会議システムの開発に取り組むNTTデータの山田達司シニア・スペシャリスト。本人そっくりのアバターを使う

VR会議システムの開発に取り組むNTTデータの山田達司シニア・スペシャリスト。本人そっくりのアバターを使う

同システムは会議参加者が話す内容を音声認識して、マンガのようにVR空間のアバターの周囲に発言内容を吹き出しで表示するほか、チャット形式で会議参加者の会話の内容を表示する。外国語の話者については、認識した会話内容を日本語に翻訳して同時に表示する。パソコンやサーバー上のファイルを共有したり、音声によるネットの検索結果を他の会議参加者と一緒に閲覧したりすることも可能だ。

NTTデータは政府が展開する「テレワーク・デイズ2019」において、VR会議システムを試したという。参加者は社内外の約40人で、そのうち約6割はVRを初めて体験した。

参加者への事後アンケートでは、一般的なウェブ会議と比べて「誰が話しているかが分かりやすい」「ポインターで任意の場所を示しながら説明できる」と評価する声が挙がった。一方で、ネットワークの帯域不足による音声不良や、HMDの装着感の悪さなどへの指摘も多くみられたという。

今後は機能の開発や導入に向けた検証を進め、2020年にNTTデータ社内で本格導入する計画である。まずは特定の会議室に機器を設置し、グローバルを含む他の拠点と遠隔会議ができるようにする。顧客企業に対してはNTTデータの導入後に、従業員教育システムや無人店舗の接客システムなどの一機能としてVRコミュニケーション機能を展開したい考えだ。

(日経 xTECH 内山育海)

[日経 xTECH 2019年8月19日掲載]

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