お盆消費、台風が冷やす 小売りや交通に打撃

2019/8/19 20:00
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西日本を縦断した台風10号がお盆休みの消費に冷や水を浴びせた。小売りでは高島屋で15日の関西の売上高が、前年より4割減るなど影響が広がった。JR西日本・四国の利用者数も前年割れになった。一方で屋内型のエンターテインメント施設の利用が増えるなど、遠出をキャンセルした反動のような消費がみられた。

国内では小売り、交通サービスなどで台風の影響がみられた。高島屋の10~18日の全国売上高は1%減、岡山店(岡山市)など関西の店舗は2%減だった。落ち込みが大きかったのは台風が直撃した15日だ。

通常なら午後6時か8時までが営業時間だが、同日は岡山店が午後1時、米子店(鳥取県米子市)は同3時などとした。最大9連休と例年より日並びが良かったうえ、7月の天候不良の反動もあると見込まれたが、期待外れに終わった格好だ。

「台風の予報を受けて旅行を取りやめたり、期間を短くしたりする動きがあった」というのはJR四国。7月末時点で、在来線特急の指定席などの9~18日の予約件数は15%増だったが、運休もあって実績は1%のマイナスだった。JR西は予約数が4%増で、実績は2%減だった。

JR6社の全体の輸送実績が1356万人で横ばいのなか、関西での影響が目立った。JR東日本は予約が横ばいで、実績は1%増だった。

フェリーさんふらわあは大阪と鹿児島を結ぶ便で、8月10~15日の6日間、運航を取りやめた。郵船クルーズは11日に出発する予定だった阿波おどり・高松花火クルーズを取りやめ、全額を返金した。クルーズは運航時間が長く、早々とサービス中止を決めざるを得ない。鉄道や飛行機に消費者が流れ、最大のかき入れ時に打撃となった。

旅客の国内線も、9~18日に各社合計で1%減の360万人弱だった。全日本空輸(ANA)グループは0.4%減、日本航空(JAL)グループは2.5%減だった。

お盆中の消費を冷え込ませたのは台風だけでなく、国際情勢の不透明感も響いている。

ANAは日韓路線の利用率が8ポイント減った。JALは、供給座席数を増やしたことで旅客数は12%増えたが「韓国発の乗客は減った」という。デモによる香港国際空港の一時閉鎖で、ANAは4便が欠航し約700人に影響した。

遠出をキャンセルする動きの一方、一部の消費は近場へ向かった可能性がある。サンリオのテーマパーク「サンリオピューロランド」(東京都多摩市)の10~18日の入場者数は13%増となった。屋内型の施設であることが一因になったとの見方がある。

ローソンでは12~15日、文庫・書籍の売上高が20%増えた。台風への備えで外出を控えた利用客の購入が押し上げたとみられる。コンビニエンスストアでは総菜などの売れ行きも伸びた。

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