2019年9月20日(金)

ウミトロン、養殖魚の「食欲」をリアルタイムで判定

2019/8/19 15:19
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養殖関連スタートアップのウミトロン(東京・港)は魚の食欲をリアルタイムで解析するシステム「UMITRON FAI」を開発した。水中の魚がエサを食べている様子の動画を基に、機械学習を活用して魚の食欲を自動で評価する。エサやりの負担軽減につながると同時に、適切なエサの量を管理できるようになる効果が見込める。

魚の食欲を機械学習を生かして判定する

同社はシンガポールにある同名企業の子会社。UMITRON FAIはカメラで撮影した給餌中の魚の動画をリアルタイムで解析し、魚の食欲をスコア判定する。その結果を「よく食べている」「全く食べていない」などと生産者に通知する仕組みだ。漁業者はスマートフォンで魚の状況を管理し、判定結果をみてエサの量を調整できる。

ウミトロンは自動給餌機「UMITRON CELL」を開発し、愛媛県愛南町の養殖現場などに設置している。UMITRON CELLはあらゆるモノがネットにつながる「IoT」の技術を活用した機器。養殖用のいけすの上に設置し、漁業者はカメラで撮影した魚の動画を見て、遠隔でエサやりを管理する。

これまでは生産者が魚の様子を見ながら、与える餌の量やタイミングを判断していた。UMITRON FAIと連携することで、さらに効率よく魚の生育管理をしやすくなる。

海上養殖の現場では漁業者が船で一つ一つのいけすを回って魚の様子を確認し、エサやりなどの生育管理をしている。天候不良の場合は洋上での長時間の作業が難しくなるなど、生産者にかかる負担は大きい。

養殖業の需要は世界で拡大し、エサとなる魚粉の価格は高騰している。養殖業ではコスト全体のうちエサ代が大半を占めるとされており、経営を圧迫する要因にもなっている。魚の食欲をリアルタイムに把握して適切なエサの量を与えられるようになれば、エサ代を抑えて漁業者の採算を改善する効果を見込める。

(潟山美穂)

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