2019年9月23日(月)

東芝と金沢大、AIで糖尿病性腎症の重症化予防

2019/8/19 12:09
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東芝と金沢大学は19日、糖尿病によって引き起こされる腎臓病の重症化を予防する共同研究を始めたと発表した。金沢大がこれまで研究や観察してきた知見や情報を、東芝の人工知能(AI)で解析。腎臓病が重症化する仕組みや最適な予防法を2020年度までに解明することを目指す。研究の動向次第では人工透析治療を導入する前に、疾病を早期治療できる可能性がある。

共同研究の対象となるのは糖尿病性腎症。糖尿病により高血糖状態が続くと、腎臓の血管が詰まり尿をこし出す能力が落ちてしまう。重症化すると人工透析の導入か腎臓移植が必要とされている。腎臓関連の研究で国内トップレベルの金沢大とAI解析技術を持つ東芝が組み、予防法の解明を進める。

金沢大が持つ症例の臨床・病理情報を活用することで、患者を複数のパターンに分けるなどして疾患が重症化するメカニズムを解明する。患者にはパターンに合わせた予防法を開発する。予防法ができれば、人工透析治療を受けずに済んだり重篤な合併症を防いだりできる可能性がある。

日本の透析患者数は約33万人で、糖尿病性腎症に起因する患者がもっとも多いという。予防法が見いだせれば患者の通院や経済的な負担を軽減できるほか、医療保険財政を健全化することにもつながる。

東芝は19年度に始めた中期経営計画で医療事業への再参入を表明した。15年以降の経営危機で画像診断装置事業をキヤノンに売却した一方、遺伝子解析や重粒子線がん治療分野ではなお競争力を持つ。AIなども活用しながら個別化医療や精密医療で事業拡大を目指す。(志賀優一)

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