2019年9月21日(土)

長岡藩の殿様はこんな顔 頭蓋骨の模型で立体復元

2019/8/19 10:07
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お殿様の顔は意外とほっそり――。江戸時代に現在の新潟県長岡市域を治めた長岡藩主牧野家の歴代の顔を、頭蓋骨の模型から立体的に復元するプロジェクトが進んでいる。チームの新潟医療福祉大の奈良貴史教授(自然人類学)は「骨から歴史の一ページを解き明かしたい」と意気込む。

 長岡藩牧野家の17代当主牧野忠昌氏(奥)と、復元された10代藩主忠雅の頭部(新潟県長岡市)=共同

高い鼻、大きな目、ほっそりとした顎――。復元された6代忠敬、幕府で老中を務めた10代忠雅といった4人の牧野家藩主らの顔面からは似通った特徴が読み取れる。細い顎は当時の身分の高い人に特有。火の通った米やほぐした魚など、軟らかい食べ物を幼少期から食べ続けることが一因で形成されるという。

牧野家は戦国時代から日ごろの備えの大切さを説く「常在戦場」を家訓に掲げたことで知られる。東京都港区の一族の墓地を1982年に長岡市へ移転する際、状態の良い遺骨を模型にして保管したことがプロジェクトにつながった。2013年には国立科学博物館が5代忠周の顔を復元している。

チームはコンピューター断層撮影装置(CT)を使い模型の詳しいデータを取得。それを基に3Dプリンターで複製を作り、日本人の顔の肉付きに関する資料に基づき、筋肉や脂肪、皮膚などを粘土で再現した。肖像画など本人の特徴が分かる資料は参考にせず、東北大や佐賀大のメンバーが別個に取り組んだ。

現在は一般公開していないが、過去の学術集会や一般向けシンポジウムで披露し、今後も定期的に公開する方針。牧野家の17代当主で、復元された頭部を保管する牧野家史料館の牧野忠昌名誉館長(77)は「お殿様のリアルな表情を想像してほしい」と期待する。

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