筒香がプロ通算200号 DeNA連敗5で止める
一回1死無走者。初対戦となる広島のモンティージャは190センチ、115キロという大型左腕だったが、DeNAの2番・筒香は迷いなく打席に立った。初球の154キロを難なく中前にはじき返し、連敗中は繰り出せなかった先制攻撃の口火を切った。

二回の第2打席がこの日のハイライト。4球目の直球を目いっぱい振り抜くと高々と上がった打球は右中間席に。体感したことのない球筋に対しても「いける球に強くスイングするだけ」と涼しげな表情を浮かべた。
リードを5点に広げる一発は、史上105人目となるプロ通算200号。手渡された「200」と書かれたボードを両手で掲げ、ホームスタジアムを青く埋めたファンに頭を下げた。「小さい頃から携わってくれた色々な方に感謝したい」
プロ10年目の今季、チームのためにという姿勢が一段と強まっている。三塁を定位置としていた宮崎が8月上旬に左手のけがで戦線離脱すると、ラミレス監督から代役に指名された。
5年ぶりとなる三塁の守備を無難にこなすばかりではなく、この人ならではの存在感も示す。先発・石田が足にアクシデントを抱えて、突如制球を乱した四回。ボールが大きく外れるたびにマウンドに一声かけていたのは筒香だった。石田は「三塁からうるさいくらいに声をかけてくれて力になった」と頭を下げた。
何番を打とうと、どこを守ろうと、どっしりと構える存在感は頼もしい限り。8月は7本塁打とペースを上げ、「まだまだチームのために打ちたい」。球界を代表する主砲にとって200号は一つの通過点にすぎない。
(木村慧)