2019年9月23日(月)

インド・パキスタンに自制要求 カシミール問題で安保理

2019/8/17 5:38
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国連の安全保障理事会(ニューヨーク)

国連の安全保障理事会(ニューヨーク)

【ニューヨーク=大島有美子】国連の安全保障理事会は16日、インドとパキスタンが領有権を争って対立しているカシミール地方の情勢を話し合う緊急会合を開いた。理事国はインド、パキスタン両国に一方的な行動を控え、自制を求める認識で一致した。カシミール問題に関して安保理会合を開くのは約50年ぶりという。同問題を巡り、トランプ米大統領は16日、パキスタンのカーン首相と電話協議した。

今回の会合はインド政府が北部ジャム・カシミール州を直轄地にすると発表したことを受け、パキスタンと中国が開催を要請した。会合は理事国のみで非公開で開かれ、理事国でないパキスタンとインドは参加していない。

理事国を代表して会合後に記者会見した中国の国連大使は「人道的観点からも現状を深く憂慮している」と述べた。「(インドとパキスタン間の)緊張はかなり高まっており、非常に危険な状態だ。当事国は状況を悪化させるような一方的な行動を控えるべきだ」との見方を示した。

インドのモディ政権は5日、パキスタンと領有権を争う北部ジャム・カシミール州に自治権を認めている憲法の規定を削除する改正案を議会に出した。中国はカシミール地方の一部を実効支配しており、今回の問題の当事者でもある。中国の国連大使は自国の立場として「インドの行動がカシミール地方の緊張を高めていることは明白だ」と主張した。

会合後、パキスタンの国連大使は会見を開き「会合を開いたことで国際社会が認知する対立となった。内政問題だというインドの主張は無効だ」と強調した。一方、インドの国連大使は「完全にインドの内政問題で、平和で穏やかな状況が続くよう努めている」と反論した。

1947年に勃発した第1次印パ戦争は国連の調停によって停戦に至った。国連安保理は決議に基づき、49年に紛争の調査や調停を担う国連インド・パキスタン軍事監視団をつくった。同監視団は現在も活動中だ。

米ホワイトハウスは16日、トランプ米大統領がパキスタンのカーン首相と電話協議したと発表した。トランプ氏はインドとパキスタンが対話を通じて緊張を緩和することの重要性を伝えたという。

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