株「売る権利」の需要増、下値への警戒根強く

2019/8/16 20:00
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オプション市場で投資家の弱気姿勢が強まっている。プット(売る権利)の建玉をコール(買う権利)の建玉で割った「プット・コール・レシオ(PCR)」は約1カ月ぶりの高水準で、プットへの買い需要の強さが鮮明だ。米中対立の激化による世界景気の下振れ懸念は根強く、投資家は株安への警戒感を解いていない。

オプション取引は、あらかじめ決められた期日に決められた価格(権利行使価格)で株式などを買う権利や売る権利を売買する。株安が続けばプットの価格が上昇するため、投資家にとってプットの買いは将来の株安に備えた「保険」になる。

PCRはプットとコールのどちらの需要が強いかを示すもので、コールに比べてプットの建玉の伸びが大きければ値が上昇する。PCRが1カ月ぶりの高水準になったのは、「日経平均の2万円割れなど下値に備えたい投資家がプットを買っているため」(みずほ証券の三浦豊氏)という。

16日のオプション市場でも「株安への警戒感が現れていた」とeワラント証券の多田幸大氏は指摘する。注目するのは取引の中心になったコールとプットの権利行使価格だ。コールの売買の中心は、足元の日経平均より約1000円高い2万1500円。一方、プットは約2500円低い1万8000円の売買が目立った。上値を追うよりも下値余地が大きいとの見方を反映している。

オプション価格から算出する、日経平均の将来の値動きの大きさを示す「日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)」も市場の先行き懸念を示している。16日は前日比2%高の21.77と高水準。「トランプ発言などで値動きの大きい展開が続くとの見方が多い証拠」(ファイブスター投信投資顧問の片岡邦夫氏)との声が聞かれた。

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