独バレエカンパニー「白鳥の湖」原典版を日本初上演

文化往来
2019/8/21 6:00
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ドイツのバレエカンパニー、バレエ・アム・ラインが9月に初来日する。2018年6月にドイツで初演して好評だったチャイコフスキーの原典版音楽とオリジナル台本を用いた「白鳥の湖」を、ドイツ国外で初めて上演する。

ドイツで上演したチャイコフスキーの原典版音楽とオリジナル台本による「白鳥の湖」((C)Gert_Weigelt)

ドイツで上演したチャイコフスキーの原典版音楽とオリジナル台本による「白鳥の湖」((C)Gert_Weigelt)

チャイコフスキーの三大バレエと称される「白鳥の湖」だが、現在上演されるのはチャイコフスキー没後、振付師のプティパとその弟子イワーノフが手掛けた改訂版がベースになっており、原典版の上演はほとんどない。原典版を日本で見られる貴重な機会といえる。

同カンパニーの芸術監督を務める振付家マーティン・シュレップァーは小澤征爾が指揮したボストン交響楽団による原典版「白鳥の湖」の演奏を聴いて制作を決意。一般的なバレエの舞台で演奏されるものよりもテンポが速く「ドラマを感じるダイナミックな音に衝撃を受け、これならば私の『白鳥の湖』が作れると思った」と話す。台本もオリジナル版を採用し、オデットの祖父や継母など、改訂版には出てこない人物が多く登場する。

白鳥役の女性ダンサーがはだしで踊る((C)Gert_Weigelt)

白鳥役の女性ダンサーがはだしで踊る((C)Gert_Weigelt)

一方、衣装や振り付けには現代性を取り入れる。白いタイツやチュチュではなくシャツやドレスといった日常的な衣装を用い、はだしで踊る女性ダンサーの群舞などダイナミックでスピード感のある踊りが印象的だ。古典とモダンを融合した斬新な演出が評判となり、ドイツ公演のチケットは即日完売したという。

チャイコフスキーが初めてのバレエ音楽として作曲した「白鳥の湖」は1877年の初演時は踊り手や振付師に恵まれずに評判は芳しくなく、しばらくしてお蔵入りになってしまう。没後の1895年にプティパとイワーノフが改訂したものが評価され、現在まで上演される「白鳥の湖」の基礎となっている。

公演は9月20、21日にオーチャードホール(東京・渋谷)、28日に兵庫県立芸術文化センター(兵庫県西宮市)で。

(小国由美子)

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