閣僚の靖国参拝なし、3年連続 中国などに配慮

2019/8/15 19:30
保存
共有
印刷
その他

安倍晋三首相は終戦の日の15日、靖国神社への参拝を見送った。安倍内閣の19人の閣僚も訪れず、首相と閣僚による参拝は3年連続でなかった。輸出管理の厳格化や元徴用工問題で日韓関係が悪化する一方、首脳間の往来の再開で改善に向かう日中関係への配慮を示した。

首相は靖国神社に玉串料を私費で奉納した。終戦の日の参拝見送りと玉串料の奉納は7年連続だ。代理で訪れた自民党の稲田朋美総裁特別補佐は首相から「令和の新しい時代を迎え、我が国の平和と繁栄は祖国のために命をささげたご英霊のおかげだ。感謝と敬意を表する」との言葉を預かったと明らかにした。

第1次政権時代を含め安倍内閣では2017年に初めて首相と全閣僚が参拝しなかった。首相が在任中に参拝したのは13年12月の1回のみだ。東京裁判のA級戦犯が合祀(ごうし)されており、首相の参拝後に中国や韓国が反発した。

終戦の日の参拝見送りの背景には中国との関係改善がある。首相は18年10月に7年ぶりに中国を公式訪問した。20年春には習近平(シー・ジンピン)国家主席が国賓として来日する予定だ。

超党派の議員連盟「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」で15日にそろって参拝したのは52人で、昨年の50人と同程度だった。会長の尾辻秀久元参院副議長は「首相はお参りしたいと強く思っている」と代弁した。首相が見送った理由は「国益を考えての判断だろう」と語った。

菅義偉官房長官は15日の閣議後の記者会見で「首相が私人の立場で判断した。政府として答えるのは控える」と述べた。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]