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米景気後退への警告映す長短金利逆転 米中対立を懸念

2019/8/15 20:40
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【ニューヨーク=後藤達也】金融市場が米景気後退の可能性を警告している。14日には10年債と2年債で景気後退の予兆とされる米長短金利の逆転が起きた。米中対立の収拾が見通せず、企業収益などへの影響が避けられないとの見方が広がっている。15日の米株式相場は小幅反発して始まったが、不安定な値動きが続く。世界経済をけん引してきた米景気は正念場が近づいている。

【関連記事】逆イールド広がる 英国・香港・カナダ・ノルウェー…

14日の米ダウ工業株30種平均は前日より800ドル値下がりし、今年最大の下落幅を記録した。15日の日経平均株価も前日比249円安となり、約半年ぶりの安値を付けた。

きっかけは債券市場でともった米景気後退サインだ。14日早朝、米10年物国債の利回りが2年債利回りを下回る「逆イールド」が12年ぶりに起こった。3カ月物と10年物の利回りはすでに逆転していたが、より景気との関連が強いとされ、投資家が重視する2年物と10年物にも逆イールドが及んだ。15日には米30年物国債の利回りが初めて2%を下回る場面があった。

歴史上、逆イールドが発生すると、高い確率で景気後退が訪れている。米資産運用会社ファー・ミラー&ワシントンのマイケル・ファー社長は「過去のデータによると逆イールドになってから平均18カ月程度後に景気が後退している」と話す。米ITバブルやリーマン・ショック前の00年や07年も逆イールドが起きた。

長短金利の逆転は、銀行の利ザヤを縮小させる。銀行が収益力の悪化を警戒して、企業への貸し出しに慎重になれば、実体経済の下押し圧力となる。米景気は足元で回復基調を保つが、市場は景気後退に陥るリスクを無視できなくなっている。

トランプ米大統領は中国への強硬な姿勢を緩めない。世界経済への悪影響がどこまで広がるのか、投資家や企業は見通しを立てることすら難しくなっている。フィラデルフィア連邦準備銀行が15日発表した8月の製造業景況感指数は出荷や雇用の判断が鈍り、前月より5.0ポイント低い16.8となった。7月の鉱工業生産指数は前月比0.2%減少と市場予想を下回った。欧州や中国の減速で外需の不安も強い。

「米経済は景気後退を避けられる強さがあると思うが、景気後退の可能性は明らかに高まってきた」。イエレン米連邦準備理事会(FRB)前議長は14日、米テレビで警戒を示した。サマーズ元財務長官も「09年以来で最も危険な瞬間だ」と指摘する。

米景気は7月、史上最長となる11年目の景気拡大に入った。雇用や企業収益の好調は長く続き、18年に新興国が減速する中でも「米1強」と呼ばれた。だが、世界経済の要である米経済にもいよいよ綻びが出始めたと逆イールドは示唆する。

今回の逆イールドは過去と大きく異なる点がある。金利水準が1%台後半と低い点だ。ネット株バブルに沸いた00年や欧米金融バブルの05~07年は金利が4~6%だった。この10~20年で先進国の潜在成長率は下がるとともに、緩和的な金融環境が続いたことで金利水準が切り下がったまま逆イールドとなった。

問題は当局の対応力だ。景気後退が訪れても金融・財政政策の余地は限られる。01年や08~09年の景気後退局面ではFRBが5%前後利下げしたが、「次の景気悪化時には政策金利の下限に直面する」(パウエル議長)。当時は米国や中国、日本などが大規模な財政出動をしたが、各国の債務は膨張しており、10年前のような大盤振る舞いは簡単にできなくなっている。

国際協調の処方箋も描きづらい。08年11月、ワシントンでの20カ国・地域(G20)首脳会議では各国が問題意識を共有し、財政出動など迅速な対応に動けた。だがトランプ大統領の就任後は保護主義などで溝が埋まらず、G20会議は形骸化が強まっている。

リッパーの集計では19年の株式ファンドからの資金流出額は1310億ドルと08年以来の高水準に達した。反対に安全資産の国債ファンドには5779億ドルもの資金が流入した。当局の対応余地の乏しさも見越し、投資家は景気後退への備えを着々と進める。

22~24日には中央銀行の幹部が集うジャクソンホール会議、24~26日にはG7(主要7カ国)首脳会議が開かれる。世界経済の不透明感と政策対応は主要議題になる。市場の不安をどれだけ抑えることができるのか、出席者は難しい対応を迫られている。

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