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バド・山口茜、目覚めた天才 19日から世界選手権

Tokyo2020
2019/8/15 12:08
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バドミントンの世界選手権が19日にスイス・バーゼルで開幕する。実力派ぞろいの日本代表陣の中でも、今最も勢いに乗るのが女子シングルスの山口茜(再春館製薬所)だ。10代の頃から世界で活躍してきたが、今季は秘めた力を一気に爆発させたように勝ち続ける。世界ランキング1位で迎える大舞台へ「今がとにかく楽しい。自分の成長を確かめにいきたい」と22歳は無邪気に胸を高鳴らせている。

世界選手権へ「自分の成長を確かめに行きたい」と抱負を語る

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今季は出場した個人戦10大会のうち4大会で優勝、2月以降は全大会でベスト4入りした。山口は今、これまでなかった感覚でシャトルを追いかけている。「ラリーの次のプレーを意識できていて、将棋に例えるなら3手先まで見えている感じ。相手が自分のスピードについてこられていないような感触もある」

きっかけは7月中旬のインドネシア・オープンだった。コートを広く使い、相手を前後左右に大きく揺さぶるショットを心がけるうちに、自分の動きが格段に速くなっていったという。

「後ろから打つ球のタイミングのつけ方や、シャトルの下への入り方がスムーズにできた」。翌日の練習でも同じ感覚を呼び起こすと、体は再び自然と前へと動いた。当時世界1位だった戴資穎(台湾)ら強豪を次々倒して優勝し、翌週のジャパン・オープンも全試合ストレート勝ち。スロースターターだったかつての姿を忘れさせるほど、トップギアで相手を翻弄する強さが際立った。

幼い頃から「天才少女」と呼ばれ、2013年に史上最年少の15歳で代表入りした。今大会もチーム最若手だが、代表生活は早くも7年目に突入する。156センチの小柄な体格をカバーする創造性あふれるプレーで世界と渡り合ってきた。

天才肌の半面、勝利への執着が薄いところが玉にきずだった。リオデジャネイロ五輪は準々決勝で奥原希望(太陽ホールディングス)との日本人対決に敗れてメダルに届かなかったが、「普段の国際大会と同じ気持ちで出ていた」と振り返る。山口にとってはバドミントンを「楽しむ」ことが何より大事で、「トップ選手と高いレベルで戦うことに楽しさを感じて頑張っている」。それがハイレベルなプレーの源でもあるのだが、周囲にはその姿が淡泊に映ることも少なくない。

7月は2大会連続で優勝、世界ランキング1位に返り咲いた

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近年の中では成績が停滞した昨季、山口の気持ちにも変化が生まれた。頭に浮かんだのはサポートに徹してくれるコーチや代表スタッフの姿だ。「これだけ支えてもらっているのに自分は何をやっているんだろうと。(結果で)精いっぱいこたえたい」と、戦い抜く腹が据わった。

「たとえ五輪に出られなくても死ぬわけじゃない」とひょうひょうとした口調は今も変わらない。それでも「前は負けそうになると『きょうは頑張ったし、もういいかな』と考えていた。今は『これが人生最後の試合かもしれない』と、もう少し頑張りたいと思うようになった」。そんな意識の変化も潜在能力が開花した理由だろう。

第1シードで迎える世界選手権への重圧はない。ピークを合わせてくるライバルたちとの真っ向勝負を何よりも心待ちにしている。「挑戦者の気持ちで、自分の今の精いっぱいのプレーを出したい」。つかんだ感覚と手応えをぶつけ、スケールアップした山口茜を証明するつもりだ。(堀部遥)

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