2019年9月23日(月)

トランプ氏、合法移民の永住権取得制限へ 保守層支持狙う

2019/8/14 20:17
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【サンパウロ=外山尚之】トランプ米大統領が低所得の移民に米国永住権(グリーンカード)などを発行しない方針を表明し、米国内で波紋を広げている。再選を目指す2020年の大統領選を前に、不法移民だけでなく合法的に滞在許可を得た移民にも強硬姿勢を示すことで、保守層にアピールする狙いだ。

トランプ米大統領は移民に強硬姿勢をとる(13日、ペンシルベニア州)=AP

新たな規則は10月15日に導入予定で、一定の所得水準を満たさないほか、生活保護やフードスタンプ(食料配給券)などの各種政府支援を受けた移民に対し、グリーンカードや査証(ビザ)の発給を制限する。

今回の措置は中南米からの不法移民に厳しい態度で臨むトランプ氏の移民政策の延長線上にある。対象となるのは合法的に滞在許可を得た移民ではあるが、市民権を取得した家族や親類を頼って渡米した低所得者を狙ったものであることは明らかだ。トランプ氏は12日、「米国人の利益を守るため、移民には経済的に自立してもらう必要がある」と声明で発表した。

新規則が導入されれば、ビザが更新できなくなることを恐れ、病気になっても医療扶助などを諦める移民が増える可能性が高くなる。移民を支援する全国移民法センター(NILC)は声明で「合流しようとする移民の家族への罰を拡大するものだ」と非難し、法的手段を検討すると表明。13日にはサンフランシスコ市が地元の連邦地裁で無効や一時差し止めを求める訴えを起こした。

トランプ政権は経済制裁をちらつかせ、移民を送り出す側の国に対する圧力も強めている。メキシコ政府には不法移民が北上するのを防ぐように要求済み。7月にはメキシコ南部と国境を接する中米グアテマラ政府に対して、米国への難民申請を希望する移民を待機させることで合意した。

グアテマラでは11日に大統領選が行われ、右派で野党候補のアレハンドロ・ジャマテイ氏が当選した。ジャマティ氏は当選後のAFP通信とのインタビューでトランプ政権との合意について「心配している」と述べ、懸念を表明。「外交は互恵的であるべきだ」と米国をけん制した。

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