スルガ銀、実質業務純益30%減 19年4~6月
スルガ銀行が14日発表した2019年4~6月期の連結決算は、本業のもうけを示す単体の実質業務純益が前年同期比30%減の99億円だった。貸出金利息や有価証券利息配当金を中心に資金利益が減少した。流出が続いていた預金残高は6月末時点で19年3月末に比べ238億円減の3兆1418億円と、減少幅が前の四半期に比べて約3分の1に縮小した。
連結純利益は前年同期比22%増の38億円。スルガ銀をめぐっては、19年3月期にシェアハウス向けを中心に不正融資が経営問題になった。同期の巨額の引当金計上の反動で利益が増加した。
不良債権処理損失から償却債権取り立て益を引いた「実質与信費用」は64億円。投資用不動産融資で68億円の費用を計上した一方、シェアハウス関連の融資先では11億円の利益を計上した。スルガ銀はシェアハウス融資のほぼ全額に融資の焦げ付きに備えた引当金や担保を積んでおり、返済などにより利益が発生したとみられる。
預金残高は18年6月末と比べ7297億円減少した。四半期ごとに減少幅は縮小しており、客離れは底打ちしつつある。
貸出金残高(期末残高)は19年3月末比1726億円減の2兆7262億円だった。貸出金利回りは3.19%で0.13ポイント低下した。収益性を示す総資金利ざやは0.24ポイント低い1.21%だった。