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米メディア再編なお途上 CBSとバイアコムが合併合意

【ニューヨーク=高橋そら】米メディア大手のCBSとバイアコムは13日、合併することで合意した。米メディア業界ではネットフリックスなど動画配信サービスの台頭を受け、大型再編が次々と実現した。新会社は他の巨大企業に比べてまだ規模が小さく、生き残るには一段の大型M&A(合併・買収)が必要になりそう。米メディア再編はなお途上だ。

合併新会社は単純計算で売上高が280億ドル(約3兆円)の巨大メディアとなる。株式交換で合併し、2019年末にも手続きを終える見通し。

バイアコムはケーブルテレビ(CATV)向け音楽専門チャンネル「MTV」や映画大手パラマウント・ピクチャーズを傘下に持つ。CBSは主力のテレビで米3大ネットワークの一角。新会社は世界180カ国以上でテレビの視聴契約を抱え、米国でも視聴シェアで首位となる。

バイアコムはテレビ大手CBSから1971年に分離・独立して発足した。99年にバイアコムがCBSを買収し、2006年に分離していた。今回は13年ぶりに再合併することになる。

CBSとバイアコムの再合併は、実質的に両社を取り仕切るオーナー一族、レッドストーン家が仕掛けたとされる。同家を率いるシャリ・レッドストーン氏は16年以降、断続的に両社の合併を促してきた。

背景にあるのは米メディア業界に起きている地殻変動だ。1997年にDVDレンタルで創業したネットフリックスが2010年代に入って動画のインターネット配信を本格化した。独自コンテンツに力を入れて会員を獲得してきた。ネット通販大手のアマゾン・ドット・コムも動画のネット配信を強化している。

新興勢の台頭を受けて米国ではメディアの巨大再編が相次いでいる。ネットで普及したサブスクリプション(定額課金)型の利用客を獲得し、広告収入も増やす狙いだ。

ウォルト・ディズニーは19年に入り、21世紀フォックスからコンテンツ事業の大半を取得し、ネット配信のHuluも買収した。ネットフリックスへの動画配信を打ち切って自社での配信を推進する計画だ。

通信大手のAT&Tもタイムワーナーを854億ドルの巨費で買収した。超高速通信「5G」の導入が本格化すればスマートフォンが動画配信の受け皿として存在感を増すと見るからだ。

CBS・バイアコム連合も映画やテレビを抱える巨大な複合メディアだ。株式時価総額は合算で300億ドル。それでも市場の評価から見れば小粒感は否めない。成長市場のネット配信で出遅れているからだ。

ネットフリックスは売上高がCBS・バイアコムの半分程度だが時価総額は1400億ドルと大きく上回る。タイムワーナーを取り込んだAT&Tは2500億ドルを超えコムキャストも2000億ドルに迫る。

今回の合併がさらなる再編劇の呼び水になるとの見方が強い。レッドストーン氏も「次の買収相手を見つけて企業規模を拡大したい」と意欲を見せる。米国では早くも新会社のほかCATV大手やソニー・ピクチャーズエンタテインメントが再編の目玉と目されている。米ヘッジファンド、サード・ポイントはかつてソニーに映画の切り離しを求めたが、現在はエンタメ主体の会社に転換するよう主張している。

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