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米、対中関税先送り 市場関係者に聞く

2019/8/14 9:25
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米通商代表部(USTR)が13日、中国製品に対する制裁関税「第4弾」について一部品目の発動を12月に先送りすると発表したことを受け、同日の米ダウ工業株30種平均は前日比372ドル(1.43%)上昇し、円相場も1ドル=106円台後半まで円安・ドル高が進んだ。関税先送りの受け止め方と今後の見通しについて、日本の市場関係者に聞いた。

【日本株】

■株、買い戻しで大幅高 下方修正への警戒くすぶる

高橋和宏・大和証券株式上席ストラテジスト

USTRが中国製品のほぼ全てに制裁関税を広げる「第4弾」について、スマートフォンなど一部製品の発動を9月から12月に先送りすると発表したのはポジティブなサプライズだ。トランプ米大統領が「第4弾」を表明した後、売りに動いていた投資家が買い戻しを進め、14日の日経平均株価は大幅高となるだろう。

ただ対中関税先送りが米中交渉の前進につながるかどうかは不透明で、日経平均が上昇基調に転じるとは考えにくい。世界景気の先行き不透明感を背景に米国の利下げ観測は根強い。引き続き円高・ドル安圧力がかかりやすく、企業業績が下方修正されるとの警戒感がくすぶったままだ。世界の景況感は低調で、景気敏感銘柄が多い日本株が見直される局面ではない。買い持ち専門の機関投資家の買いが入る可能性は低く、短期的な上げにとどまるとみている。

■株、大幅反発も短期的か 関係改善まではつながらず

若生寿一・野村証券エクイティ・マーケット・ストラテジスト

14日の東京株式市場で、日経平均株価は大幅反発するだろう。USTRが13日に対中関税「第4弾」のうち、携帯電話やノートパソコンなど一部製品への発動を12月に先送りすると発表したことを好感し、日経平均は2万0700~2万0800円程度まで上昇するとみる。

ただ市場は、今回の関税先送りが米中関係の改善につながるとまではみていない。きょうの上昇も、スマートフォンなど主要製品のクリスマス商戦への影響が避けられることが好感されるにすぎず、短期的なものだろう。

13日の米株式相場は大幅高となったが、米債券市場では2年債と10年債の長短金利差はむしろ縮小しており、先行きの景気後退リスクは払拭されていないことがうかがえる。日経平均が一段の上値追いを目指すには、14日発表の中国小売売上高などの統計で、中国の内需がしっかりしていることなど実体経済の底堅さを確認する必要があるだろう。

【円相場】

■円売り過剰反応、12月発動の可能性残る

上田真理人・FXプライムbyGMO常務取締役

いったん大きく円安・ドル高が進んだ為替相場だが、円は1ドル=106円台後半まで下落した後、底堅くなりそうだ。米政権による中国製品への制裁関税発動の先送りが円売り・ドル買いを促した13日のニューヨーク市場は、過剰反応だったとみている。104円台への上昇を想定し買い持ち高を積み上げていた投機筋がヘッドライン(見出し)をみていっせいに円を売ったのだろう。だが、今後の交渉次第で米国が追加関税を12月に発動する可能性は残り、短期的な円売りはすでに一巡したのではないか。

円相場の先高観は根強い。米中協議への投資家の疑心暗鬼は続き、リスク回避の円買いが進みやすい。

【国内債券】

■長期金利、低下局面は不変

稲留克俊・三菱UFJモルガン・スタンレー証券シニア債券ストラテジスト

米国による対中関税の一部先送りは、投資家のリスク回避姿勢を和らげるため安全資産とされる債券は売られるだろう。14日の国内長期金利はマイナス0.23%まで上昇余地があるとみている。ただ、あくまでも「先送り」で、米中関係が大幅に改善するとは期待できない。国内債の利回り上昇は一時的なものになりそうだ。長い目でみると国内長期金利が低下局面にあることに変わりはないだろう。

長期金利は13日にマイナス0.240%まで低下した。誘導目標の下限としているとみられるマイナス0.2%を下回っても、日銀は低下に歯止めをかけるような対応をしていない。長期金利の低下を容認しているとみられる。

〔日経QUICKニュース(NQN) 田中俊行、井口耕佑、張間正義、水戸部友美〕

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