「緊張の夏」、市場によみがえる1998年の記憶
編集委員 藤井彰夫
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夏休みシーズンまっただ中ではあるが、世界の金融市場はいつになく緊張に包まれている。米景気が堅調ななかで利下げに動き出した米国、アルゼンチンなど新興国市場で始まった動揺、世界第2位の経済大国の揺らぎ――。ふと思い出したのが、21年前の出来事だ。
「世界経済に重圧がかかるなかで、米国だけが繁栄のオアシスであり続けられる保証はない」。1998年9月4日、当時のグリーンスパン米連邦準備理事会(FRB)議長...
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