サウジアラムコ、1~6月の純利益12%減
減益も米アップル上回る規模を維持

2019/8/12 19:32
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【ドバイ=岐部秀光】サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコは12日、1~6月期の純利益が前年同期比12%減の469億ドル(約4兆9000億円)だったと発表した。原油価格が低迷したことが減益の背景だが、上場企業で最大の米アップルの同期の純利益315億ドルを大幅に上回った。サウジの実力者ムハンマド皇太子は事実上の棚上げとなったアラムコの内外市場での新規株式公開(IPO)への準備を加速させる見通しだ。

アミン・ナセル最高経営責任者(CEO)は声明で「アラムコは下流部門の成長戦略を継続している」と指摘、アジアの製油所や石油化学施設の買収や投資を進める立場を示した。

1~6月期の原油価格は1バレル66ドルと、前年同期の1バレル69ドルから低下した。価格下支えのための減産も利益を圧迫したとみられる。

サウジはアラムコIPO計画の再始動を進めており、関係者によると、早ければ2020年はじめにも内外市場でのIPOが実現する。アラムコによる4月の起債に多数の応募があり、政府は自信を深めたもようだ。

アラムコは4月、初めて詳細な業績を発表し、18年の純利益は1111億ドルだったと発表した。従来、業績や資産について詳細な内容を公開してこなかった。情報開示で投資家に透明性を示し、国外市場でのIPOを成功させたい立場だ。

ただ、ムハンマド皇太子がアラムコの企業価値が2兆ドルを上回ると主張しているのに対し、アナリストには、これを過大評価と指摘する声もある。昨年10月に起きた著名記者殺害事件に皇太子が関与した疑いから、なお欧米のビジネス界にはサウジとの距離を取ろうとする動きがある。IPO実現までの道のりは平たんではなさそうだ。

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