韓国、日本を輸出管理の優遇対象から除外 9月中に

朝鮮半島
2019/8/12 15:46
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成允模産業通商資源相は日本を念頭に「国際輸出管理体制の基本原則に反する制度を運営している国家とは緊密な国際協調が難しい」などと述べた(12日)=AP

成允模産業通商資源相は日本を念頭に「国際輸出管理体制の基本原則に反する制度を運営している国家とは緊密な国際協調が難しい」などと述べた(12日)=AP

【ソウル=鈴木壮太郎】韓国政府は12日、安全保障にかかわる戦略物資の輸出管理の優遇対象国から9月中に日本を除外すると発表した。日本に対してこれまで原則的に認めてきた包括許可の適用を厳しくし、審査期間も延ばす。日本政府が2日、韓国を優遇対象国から外すと決めたことへの対抗措置とみられる。

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日本の韓国製品への依存度は全体では低い。韓国メーカーのシェアが高い半導体メモリーは対象から外れるとみられ、日本経済への影響は限定的とみられる。

産業通商資源省が同日発表した。戦略物資の輸出はこれまで、包括許可を原則的に認める日本などの「カ」地域と、例外的にしか認めない「ナ」地域の2つに国・地域を分けて管理してきた。今回、「カの2」地域を新設し、日本を組み込む。

「カの2」は実質上、「ナ」地域に近い。包括許可は例外的にしか認められず、認められても有効期間が3年から2年に短縮される。申請書類も1種類から3種類に増える。輸入した品目の再輸出もできなくなる。個別許可を受ける場合も提出書類が増え、審査期間も5日から15日に延びる。

同日記者会見した成允模(ソン・ユンモ)産業通商資源相は、日本を優遇対象国から除外することを「国際輸出管理体制の基本原則に反して制度を運営し、不適切な運用事例が持続的に発生する国とは緊密な国際協力が難しい」と語った。一方で同省は今回の方針を「日本への対抗措置ではない」と説明している。

今回の措置は20日間の意見公募の期間などを経て、実行する予定。成氏は日本側が協議を要請すれば、「いつ、どこでも応じる」との姿勢も示した。

産業通商資源省によると、韓国が武器転用などの恐れがあるとして戦略物資に指定するのは1735品目。なかでも原子力、生化学など、さらにその恐れが強い597品目を「敏感品目」としている。

同省関係者は12日、対日輸出の金額が大きい戦略物資の品目として、半導体製造に使う機器、ネットワークセキュリティー機器、通信機器を挙げた。一方でサムスン電子やSKハイニックスが世界で高いシェアを握る半導体メモリーは戦略物資に含まれず、韓国の措置が日本の産業界に与える影響は限定的とみられる。

日本と韓国は部品・素材を日本が供給し、韓国が完成品にして世界に販売する分業体制が確立している。韓国の対日貿易赤字は2018年に240億ドル(約2兆5300億円)と国別で最大だ。韓国貿易協会によると、韓国の18年の対日輸出で最も多いのが石油製品(52億ドル)で、鋼板(21億ドル)、半導体(12億ドル)と続く。

文在寅(ムン・ジェイン)大統領は12日の会議で15日の光復節(終戦記念日)に触れ、「過去の日本帝国主義から大きな苦痛を受けた我々としてはいま起きている日本の経済報復をとても厳重なことと受け止めざるをえない」と日本を批判した。そのうえで「災いを福に転じ、我が国経済を発展させる戦略を推進する」と語った。

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