愛知県が検証委を設置 国際芸術祭の企画展中止で
愛知県の大村秀章知事は9日、国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」の在り方を検証する有識者委員会を立ち上げると発表した。中止した企画展「表現の不自由展・その後」の選考過程などについて話し合う。16日に初会合を開いて11月末まで検証し、報告書をまとめる。

メンバーは座長を務める国立国際美術館の山梨俊夫館長や上山信一慶応大教授ら6人。関係者への聞き取りも踏まえ、企画の準備段階から中止に至った経緯、公金を使った芸術展の展示物の在り方や危機管理体制などについて議論する。大村知事は「一連の経緯の事実関係を押さえ、広く情報公開したい」と述べた。
1日に開幕した「あいちトリエンナーレ2019」では、元従軍慰安婦を象徴した「平和の少女像」などの展示を巡り、脅迫のような電話やメールが殺到。像を含む企画展が3日を最後に中止された。脅迫文を送ったとして威力業務妨害容疑で男(59)が逮捕された。