福島第1原発の処理水タンク「22年夏に満杯」 東電試算

環境エネ・素材
科学&新技術
2019/8/8 18:00
保存
共有
印刷
その他

18年度に1日平均約170トン発生した福島第1の汚染水。政府は海洋放出などの結論を出せないでいる(汚染処理水などが入ったタンク)

18年度に1日平均約170トン発生した福島第1の汚染水。政府は海洋放出などの結論を出せないでいる(汚染処理水などが入ったタンク)

東京電力ホールディングスは福島第1原子力発電所で汚染した水を浄化した後の処理水をためるタンクが2022年夏ごろに満杯になるとする初めての試算をまとめた。処理水は薄めて海に流しても安全上問題ないとされるが、風評被害を懸念する地元が反対しており、政府は結論を出せないでいる。

【関連記事】限界近づく原発処理水 結論先送りのツケ重く

福島第1原発は11年の東日本大震災の影響で原子炉内の核燃料が溶け落ちるメルトダウン(炉心溶融)事故を起こした。地下水などが原発内に入り、放射性物質に汚染された水が絶えず発生している。

東電は放射性物質を取り除く専用装置で汚染水を浄化した処理水をタンクにためてきた。原発敷地内のタンク960基に約115万トンを保管している。計画では20年末までに137万トン分のタンクを確保する見通しだ。

汚染水は18年度には1日平均約170トン発生した。東電は20年中に同150トンまで減らす目標だ。仮にこれを達成できても、22年夏~秋にはタンクが満杯になると試算した。9日に経済産業省が開く処理水に関する有識者会議で試算値を示す。

処理水には放射性物質のトリチウムが残る。だが、国内外で運転中の原発でもトリチウムを含む水は発生しており、放射線の影響が小さいとして海に放出している。

原子力規制委員会の更田豊志委員長も「薄めて海洋への放出が最も合理的だ」とする。ただ、地元では漁業などへの風評被害を懸念する声が根強い。

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]