アイヌ語地名で見る北海道 地図の特別展、札幌

2019/8/7 9:35
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アイヌ語に由来する北海道の地名を、国宝6点、国指定重要文化財33点を含む約100点の資料で考える地図の特別展が、北海道博物館(札幌市)で開かれている。小川正人学芸副館長は「地名はアイヌ民族が先住していた何よりの証拠。親しみのある地名を通して北海道を見つめ直す機会になってほしい」と期待する。

 アイヌ語地名研究者・山田秀三氏が地名調査の記録を書き込んだ地形図(北海道博物館提供)=共同

アイヌは地形の特徴や動植物に関係する地名を各地に付けており、北海道では主に明治期以降、アイヌ語の音に合わせて読み方の近い漢字を当てた。「厚岸」(オヒョウの皮を採る所)、「稚内」(冷たい水の川)など、アイヌ語に由来する地名は北海道や東北に数多くある。

特別展は前期・後期に分かれ、4章で構成。第1章は伊能忠敬が作った「伊能図」の下図(国宝)や松前藩の測量士、今井八九郎の「シコタン島図」(国指定重要文化財)など、古文献、古地図に記録されたアイヌ語地名を紹介する。第2章はアイヌ語地名研究で知られる山田秀三氏(1899~1992年)のフィールドノートなどを展示する。氏の写真やスケッチ、手書きの文章が読み物としても楽しめる。

第3章は地名を「見つめる」がテーマで、明治・昭和の「北海道移住案内」、「北海道鳥瞰(ちょうかん)図」のびょうぶのほか、全国鉄道路線図で全国の地名と北海道の地名を見比べるコーナーもある。第4章は「北海道ふくわらい」と題してマグネットになった地名や川、島を当てはめていくゲームなど、親子で遊べる内容になっている。

第3章を担当した池田貴夫学芸主幹は「地名をじーっと見つめてみてほしい。地名にも表情があって、笑っているようだったり、怒っているようだったり、いろいろな感性をかき立てる」と話す。特別展は9月23日まで。

〔共同〕

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