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天然ゴムが一段安 関税第4弾、タイヤ需要に不安

2019/8/6 16:30
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自動車タイヤに使う天然ゴムの価格が一段安となっている。トランプ米大統領が対中制裁関税「第4弾」の発動を表明し、中国でタイヤ向け需要が減るとの懸念が強まった。日本で消費増税前の駆け込み需要が増えないことも一因。東京市場の先物は8カ月ぶりの安値圏で推移している。

主産地の東南アジアでは供給が回復し始めた

東京商品取引所の天然ゴム先物(RSS)は6日、一時1キロ160.7円と2018年12月以来の安値をつけた。7月下旬から下げ足を速め、6月7日に付けた直近の高値より2割安い。上海先物(RSS、期近)も5日、1トン1万165元(約15万4千円)と年初来安値を付けた。

世界需要の4割を占める中国の景気減速が最大の要因だ。米中貿易摩擦に伴う中国景気の減速で、同国の新車販売台数は6月まで12カ月連続で前年を割り込んだ。中国の1~6月の天然ゴム輸入量は106万トンと前年同期比11%少ない。対中関税第4弾の発動表明で、タイヤ向け需要がさらに減ると見られている。

英調査会社のIHSマークイットは、年初に前年を上回ると予想していた19年の世界自動車市場見通しを7月に下方修正。18年比で2%減の9100万台に改めた。日本自動車タイヤ協会も7月、19年の自動車生産台数見通しを966万2千台と0.3%下方修正した。秋に控える消費税引き上げ前の駆け込み需要が出ていない。

供給面も弱材料が目立つ。生産の7割を占める東南アジアではエルニーニョ現象の影響とみられる高温・少雨が続いたが、6月中旬から雨期に入り天候が回復。樹液の出が良くなり、供給が増えているようだ。

最大生産国タイの現物相場(RSS)は5日、1キロ38.9バーツ(約134円)と3年7カ月ぶりの安値をつけた。

天然ゴムの供給を巡っては、タイ、インドネシア、マレーシアの主要3生産国が4月から4カ月間輸出を削減した。18年冬の相場低迷への対応策だった。サンワード貿易の松永英嗣氏は「相場急落で3カ国が輸出削減を再開する可能性が高まった」と指摘する。

天然ゴムは石油由来の合成ゴムとともに自動車タイヤの主原料。ブリヂストンなど大手タイヤ各社は8月から日本国内での物流費上昇を理由に製品値上げに踏み切った。原料価格理由の値上げではないため、今回の天然ゴムの値下がりがタイヤ価格に与える影響は限られそうだ。

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