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「不毛の地」アジアのアスリート 五輪メダルへ名乗り

2019/8/7 18:00
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東南アジアや南アジア出身のアスリートが世界の舞台で輝き始めた。インドネシアでは陸上男子100メートルのラル・ムハンマド・ゾーリ(19)が東南アジア記録を更新して東京五輪の出場資格を獲得した。インドではレスリング女子のサクシ・マリク(26)が連続メダルを狙う。かつては「スポーツ不毛の地」とされ、人気のある五輪種目は少なかったが、自国選手の活躍でスポーツ熱もにわかに高まっている。

5月、大阪での「セイコー・ゴールデングランプリ」の男子100メートル決勝。2017年世界選手権の覇者ジャスティン・ガトリン(米国)や桐生祥秀(日本生命)と並び、ひと回り小柄なランナーが第9レーンを駆け抜けた。スタートではやや出遅れたが、後半に加速。10秒03の記録で、3位に入った。

ゾーリは国際的な観光地バリ島の東隣にあるロンボク島で生まれた。家は貧しく、はだしで海岸を走って練習を積んだという。18年のフィンランドでのユース大会で優勝して頭角を現した。ジョコ大統領が宮殿に招いて支援を約束し、国を挙げた応援で徐々にタイムを上げてきた。「スタートを改善したい」と本番を見据える。

インドネシアではお家芸のバドミントンで男子シングルスのジョナタン・クリスティー(21)が金メダル候補で、重量挙げでもメダルが期待されている。

インドではレスリング女子のマリクが2個目のメダルを狙う。16年のリオデジャネイロ五輪で女子58キロ級で銅メダルを獲得しており「東京では違う色のメダルが欲しい」と話す。五輪出場に向けて9月にカザフスタンで開かれる世界選手権が最初の関門となる。インド・オリンピック委員会は「射撃や卓球などでもメダル獲得の可能性がある」と期待する。

シンガポールには競泳男子のジョセフ・スクーリング(24)がいる。16年のリオ五輪では男子100メートルバタフライで、同国に初の金メダルをもたらした。米国からシンガポールに練習拠点を移して生活環境が変わったためにリズムを崩し、7月の世界選手権では決勝にも進めなかった。国民の期待を一身に集め、プレッシャーもかかる。それでも地元メディアに「何をすべきだったかを考えて、もっとよくするだけだ」と前を向く。

タイからは残念なニュースが明らかになった。東京五輪でメダルが期待された重量挙げで、国際重量挙げ連盟は3月、タイが東京五輪を含む国際大会への出場を見合わせると発表した。ドーピングが相次いで発覚したためという。

東南アジア主要6カ国とインドが過去に五輪で獲得したメダルは計123個。米国がリオ五輪1回で取ったメダル数とほぼ同じだ。競技スポーツではまだ途上国だが、経済発展で競技場などのインフラも整い始めたほか、欧米の最新のトレーニング理論などソフト面も充実してきた。

夏の暑さが予想される東京五輪では暑さに慣れた東南アジアや南アジアのアスリートが躍進する期待もある。東京五輪でアジアから新たなスターが生まれるかもしれない。

(ジャカルタ=鈴木淳、ニューデリー=キラン・シャルマ)

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