米中対立激化、安保に波及も 3つのポイント

2019/8/6 11:48
保存
共有
印刷
その他

トランプ米大統領が9月に対中制裁関税第4弾を発動すると表明したことで、米中対立がますます激しくなっています。争点は米国の対中貿易赤字からハイテク技術の覇権争い、人民元問題にまで広がっています。経済分野の対立が安全保障にも及ぶ懸念がでています。

中国は米産農産物の輸入を一時停止する措置をとった=ロイター

中国は米産農産物の輸入を一時停止する措置をとった=ロイター

(1)対中制裁関税「第4弾」

トランプ氏は「中国は米国の農産品を今すぐ買い始めるはずだったが、予兆がない」と不満を表明。9月1日から中国製の衣類やスマートフォンなどに幅広く10%の上乗せ関税をかける方針を示しました。中国は直ちに「6月末の米中首脳会談の共通認識に違反している」と反発して米国の農産品の購入を一時停止する措置をとりました。お互いの応酬がエスカレートしています。

【関連記事】対中関税「第4弾」しびれ切らす米 持久戦打開狙う

(2)中国を「為替操作国」に指定

トランプ米政権は8月5日、中国を自国の輸出に有利になるように通貨を意図的に誘導する「為替操作国」に指定したと発表しました。1994年以来のことです。中国が意図的に人民元を安く誘導しているとして今後、米中間の協議で為替レートの透明性を高めるように是正を求めていきます。対立の争点が「人民元問題」にまで広がったのです。

【関連記事】米、中国を為替操作国に指定 圧力を強化

南シナ海に展開する米ミサイル巡洋艦(2016年)=ロイター(米海軍提供)

南シナ海に展開する米ミサイル巡洋艦(2016年)=ロイター(米海軍提供)

(3)台湾・南シナ海にも

トランプ政権は貿易交渉に揺さぶりをかけるように米海軍を南シナ海に派遣する「航行の自由作戦」のペースを加速させました。習近平(シー・ジンピン)指導部は8月6日から南シナ海で軍事演習をする計画です。7月には弾道ミサイルの発射実験に踏みきり譲らない姿勢をみせています。台湾問題でも中国は武力行使の可能性を否定せず、米国の介入姿勢を強く非難しており目が離せない状況です。

【関連記事】読み解き中国国防白書(4) 南シナ海は「固有の領土」

(北京=羽田野主)

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]