ロヒンギャ問題「軍系企業に制裁を」 国連調査団

2019/8/5 19:49
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【ヤンゴン=新田裕一】ミャンマーのイスラム系少数民族ロヒンギャに対する迫害問題を調べている国連人権理事会の調査団は5日、国軍系企業2社に金融制裁を科すよう求める報告書を公表した。外国企業に対しても、軍系2社と取引や提携の解消を求めた。報告書によると、日系ではキリンホールディングス(HD)や日本たばこ産業(JT)が2社との合弁事業を展開している。

5日、インドネシアの首都ジャカルタで記者会見した国連調査団=AP

報告書は「軍系2社が国軍最高司令官ら軍幹部の支配下にある」とし、これらの企業活動で独自の財源を確保し、文民政権による監督を回避していると指摘した。軍系企業2社を孤立させることが人権侵害の抑制につながると訴えた。

今回の報告書は、軍系企業のミャンマー・エコノミック・ホールディングス(MEHL)と、ミャンマー・エコノミック・コーポレーション(MEC)の経済活動に焦点をあてた。報告書によると2社は金融業や製造業など少なくとも120の事業を手掛けている。

報告書では2社と経済関係を持つ外国企業として合弁事業を手掛ける15社を列挙した。キリンHDはビール製造会社2社でMEHLと、JTはたばこの製造・販売でMECとそれぞれ合弁会社を持っている。国別では、鉄鋼関連や不動産開発で合弁事業を持つ韓国企業が6社で最多だった。このほか、軍系2社の取引先として44社も示した。

ミャンマーではロヒンギャ系武装集団と治安部隊との衝突で難民74万人が隣国バングラデシュに逃れたほか、北部でも少数民族武装勢力との紛争が続いている。国連調査団は2018年9月、軍幹部の刑事訴追を求める報告書を公表していた。

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