市場にリスク回避の波 金利急低下 NY株4日続落

2019/8/3 5:25
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【ニューヨーク=後藤達也】米中貿易摩擦の再燃で、世界経済への不安が高まり、金融市場にリスク回避の波が広がっている。安全資産の米国債を買う動きが強まり、米長期金利は1.83%と2016年11月以来の低水準まで下がった。株安も世界で連鎖しており、ダウ工業株30種平均は4日続落した。

ダウ平均の週間下落幅は今年2番目の大きさに=ロイター

2日のダウ平均の終値は前日比98ドル安の2万6485ドルで、1週間の下落幅は707ドルに達し、今年2番目の大きさとなった。1日にトランプ米大統領が中国製品への関税引き上げを表明して以降、アップルやナイキなど収益に影響を受けやすい銘柄を中心に幅広い銘柄が売られた。世界経済への不安から半導体や機械関連株も値下がりが目立った。1日は欧州やアジアでも株価は大きく下がった。

米政府は9月1日から約3千億ドル分の中国製品に10%の関税を上乗せする。トランプ大統領は「中国が取引しないなら関税をさらに引き上げる」と述べており、中国は強く反発している。6月下旬に米中交渉の再開が決まって以降、市場では議論が前進するとの期待が高まっていただけに失望が大きくなっている。

株式市場から抜け出した資金は国債に向かっている。米10年債利回りの1週間の低下幅は0.22%と7年ぶりの大きさになった(国債価格は上昇)。米景気の減速懸念に加え、「米連邦準備理事会(FRB)が9月に追加利下げする可能性が高まった」(三菱UFJ銀行ニューヨークのクリス・ラプキー氏)ためだ。

ドイツでは10年物国債の利回りがマイナス0.50%と過去最低を付け、30年債も初めてマイナス金利となった。景気減速と金融緩和は欧米共通のテーマで、世界的に金利低下が加速している。

外国為替市場では円高が強まっている。2日のニューヨーク市場では一時、1ドル=106円49銭と、7カ月ぶりの高値を付けた。対ユーロでは1ユーロ=118円25銭と2年4カ月ぶりの円高水準を付けた。米欧の利下げ観測が強まっているのに対し、日銀は追加緩和余地が乏しいとみられ、金利差に着目した円買いが強まっている。

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