S&Pが金融3社を格下げ ゆうちょ銀、野村HDなど
米格付け会社のS&Pグローバル・レーティングは2日、ゆうちょ銀行、野村ホールディングス、オリックス銀行の金融3社の長期格付けをそれぞれ1段階引き下げた。長引く低金利による収益環境の悪化を反映した。海外展開が進んでいる3メガバンクなどの格付けは据え置いた。
S&Pは金融機関の格付けを決める際、日本の金融業界全体の評価や個別の財務状況などを組み合わせている。今回は業界全体の評価を比較可能な2009年以降で初めて下げた。そのうえで業界変化の影響を受けやすい3社が格下げとなった。
ゆうちょ銀行は「シングルAプラス」から「シングルA」になった。保有する有価証券の量が多いことなどが判断材料になった。野村ホールディングスは「シングルAマイナス」から「トリプルBプラス」になった。投資銀行業務を担う競合他社に比べ収益性が低い点などを指摘した。オリックス銀行は「シングルAマイナス」から「トリプルBプラス」となった。